1. TOP
  2. ちょっとイイ話
  3. 2008年
  4. 災害ボランティア

八千代エンジニヤリングが毎月お届けするちょっとイイ話

コンサルタントとしてのボランティア 災害ボランティア

  • 社会計画

阪神・淡路大震災から今年で13年になります。この未曽有の大災害の中で自然発生した「たすけあい」の精神は、瞬く間に全国に広がり、今なお脈々と人々の 心に受け継がれています。今月は、そうした「現場でのたすけあい」―災害ボランティアについてお話してみたいと思います。

コンサルタントとしてのボランティア

またもや起きた大震災

Written by TAKESHIMA Hidehiro 竹下秀大

2007年7月16日10時13分、新潟県上中越沖を震源とするマグニチュード6.8の大震災が発生しました。いわゆる新潟中越沖地震です。新潟県では2004年7月の新潟・福島豪雨や新潟県中越地震など、ここのところ立て続けに大きな災害に見舞われており、すぐさま全国から多くのボランティアが駆けつけました。

ボランティアセンターは被害の大きかった柏崎市をはじめとする数拠点で開設され、私もボランティアとして現地に飛び込みました。

地道な復旧作業

救援ボランティアは震災当日から受け入れが始まり、私は8月8日~9日の2日間、柏崎市内でボランティア活動を行いました。

8日の朝に柏崎駅に到着後、柏崎市総合福祉センター内のボランティアセンターに向かいました。

センターに向かう途中、ガス会社(東京ガス、大阪ガスなど遠くから来ていると思われる支援車も多数)、水道会社、近隣市町村(小千谷市など)、自衛隊などの災害支援車が多数行き来しているのを目の当たりにしました。

私が現地入りしたのは地震発生からすでに半月程度が過ぎた頃であり、東京では大きな復旧活動を除き、テレビなどではあまり報道されなくなっていました。しかし実際に現場に立ってみると、日々の地道な復旧作業こそが、市の復興活動を支えている大きな力なのだと感じました。

倒壊したお寺 倒壊したお寺 復興作業中 復興作業中

ボランティアセンター

ボランティアセンターはボランティアの受付管理や活動支援業務などを行っていました。そして、柏崎市福祉協議会の職員が中心スタッフとなり、それを県内・県外の福祉協議会の方やボランティアの方などがサポートする形でセンターは運営されていました。
 ボランティアの作業時間は9:00~16:00ですが、受付の始まる8:30頃には、すでにセンター受付前は全国から駆けつけたボランティアであふれかえっているような状況でした。

私は現地入りする前、センターで募集している主だった仕事は、

  • 被災した民家の後かたづけ
  • 倒れた石灯籠の片づけ
  • 散乱した家財道具などの整理
  • 粗大ゴミの片づけ・運搬(集積地まで)
  • 引っ越しの手伝い

といった力仕事だと思っていましたが、実際はこれら以外にも

  • 散乱してしまった洋服の整理整頓
  • 高齢者の話し相手
  • 子供の遊び相手

など、女性のボランティアが適するような仕事も少なくなく、こうしたことに対応できる介護士、保育士などの有資格者はさらに重宝されていたようです。

ところで、給水車や自衛隊工作車のような緊急車輌の通行を優先するために、市内への一般車輌の流入は厳しく制限されていました。しかしその一方で、ボランティアをセンターから活動現場まで運ぶ車は常に不足気味だったため、自家用車でセンターに駆けつけたボランティアが引っ張りだこだったのもまた事実です。

ボランティアセンターの様子 ボランティアセンターの様子 海岸沿いに設置された自衛隊キャンプ 海岸沿いに設置された自衛隊キャンプ

ボランティア活動

私が2日間で担当した作業内容は以下の通りです。

  • 駐車場での車輌誘導
  • 粗大ゴミの集積地までの運搬
  • 引っ越しの手伝い

また活動にあたっては、

  • 食事等は自分で用意する。ゴミも当然持って帰る。
  • 無理は決してしない。
  • ルールは守る。困ったら、自分だけで考えず、センターやグループ内で相談する。
  • 地元住民の立場に立つ。

といったことを守ることは当然ですが、それ以上に

  • 最終的には地元住民が一日も早く自立できるような復興支援を目指す。

ことを頭に入れなければなりません。
 これらのことはボランティアセンターでも基本的なルールとして定められています。

周囲に迷惑をかけることなく自己完結できる範囲内で活動できれば、ボランティア活動はとてもやりがいがあるものだと感じ、ぜひまた参加したいと思いました。

あいことば あいことば

ボランティア活動に参加されていた方々

学生の方から、高齢の方まで幅広い年齢層の方がボランティアに参加されていました。私と一緒に駐車場で車輌誘導をしていた方は80歳近い高齢の上、持病をおもちだったようですが、「あまり長い間、東京を離れていることはできないんだけどね」とおっしゃりながらも猛暑の中、一生懸命、作業に従事されていました。無理せず自分のできる範囲で自発的に作業されており、感心いたしました。

一緒に作業した方からお話を伺うと、有休を取ってボランティア作業をされている方、土曜日などの休日に時間をとってコツコツと継続的に来られている方なども少なからずおられるようでした。


活動を終えて

今回のボランティア活動を通じ、被災者に近い目線で「事実」を見ることができました。現地の被害の惨状は写真などでは分からないものがあるということ、耐震化を事前に行うことがいかに重要かをあらためて感じました。

「地震の恐ろしさを知る」→「耐震化などの予防策をとる」→「実際に災害がおきてしまったときには適切な行動をとる」

地域住民に対する有効な災害前後策は、こうしたプロセスを実際に運用してもらうことです。大切な情報をいかにして地域住民にわかりやすく、うまく伝えて行動に移してもらうか―今後ますますソフト面での地震防災業務を担っていく我々コンサルタントは、こうしたことを最も重視しなければならないと考えています。


柏崎の夕焼け 咲き誇る花のように...

ページトップ