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八千代エンジニヤリングが毎月お届けするちょっとイイ話

安心・安全な水を世界へ 自転車一体型浄水器を活用した水ビジネス

  • 海外事業

開発途上国では、経済的余裕に乏しい貧困層を中心に、安全・安心な水へのアクセスが深刻な課題となっています。今月は、開発途上国で水と衛生の環境改善を目指す水ビジネスの取り組みについてご紹介します。  

水ビジネス

face_f90-shimomura.jpgyecはバングラデシュ国・ダッカ市において、浄水器メーカーの日本ベーシック(株)と共同で、貧困層(BOP、Base of the Pyramid)を主対象とする自転車一体型浄水装置を活用した飲料水販売事業の実現に向けた取り組みを行っています。 

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BOPビジネスとは、開発途上国の貧困層が暮らしの中で抱える様々な課題の解決・改善に寄与しうるビジネスのことを指します。この取り組みは国際協力機構(JICA)の協力準備調査(BOPビジネス連携促進)として2012年1月から行っていますが、私たちは貧困層を商品の買い手としてだけでなく、製造・流通・販売の担い手とも位置づけており、本事業を持続的に運営することで人々の収入や生活環境、健康状態の改善に幅広く資することを目指しています。 

img_f90-8.jpgバングラデシュの位置
出典:外務省

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本事業で製造した飲料水を手にしたバングラデシュ国・ダッカ市の人々

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日本ベーシック(株)の自転車一体型浄水装置「シクロクリーン」は、自転車を“漕ぐ力”で川やため池から原水を汲み上げて浄化し、1時間に約300Lの浄水を製造できます。中空糸膜(MF)フィルターで不純物や雑菌が除去される一方でミネラル分は残るため、浄水の味についても好評を得ています。また電気を必要としないため、東日本大震災等の災害時にも使われた実績があり、今後も国内・海外を問わず様々な場面での活躍が期待されています。 

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自転車一体型浄水装置「シクロクリーン」 

 

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シクロクリーンによる浄水の仕組み 

 

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ペダルをこいで水をくみ上げ、後部車輪に装着したフィルターを通して浄化
©鈴木革/JICA

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ダッカ市の郊外に、地下水を原水としてこの自転車一体型浄水装置を利用した浄水工場を設立し、貧困層を主な対象とした飲料水の製造・販売事業がスタートします。

本事業では浄水工場全体のマネジメントや衛生管理、シクロクリーンの運転、浄水のボトル詰め、浄水の水質分析、出荷・宅配等の担い手として、リキシャ(人力車)運転手をはじめとしたBOP層を含む現地スタッフを雇用しています。また浄水ボトルは貧困層だけでなく中間層・富裕層にも広く販売されますが、貧困層に対してはより安価で提供することで、安心・安全な水にアクセスする機会を増やすねらいがあります。

yecは事業に関連する法制度や許認可の調査、マーケティング調査、環境・社会面の調査、現地政府機関との交渉、現地のパートナー組織との連携等に取り組んできました。現在(2013年5月時点)は事業の前段となるパイロットプロジェクトを実施中で、工場の操業体制やマーケティング戦略、売上予測や収支計画等の検証を行っています。また貧困層を取り巻く衛生環境の改善に寄与すべく、水と衛生に関する貧困層への啓発活動も行っています。 img_f90-5.jpg

ダッカ市内の貧困地区での調査 

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衛生に関する啓発活動の様子 

 

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