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八千代エンジニヤリングが毎月お届けするちょっとイイ話

緑の息吹き 樹木のお話

  • 環境

緑が鮮やかな季節になってきました。今月は、身近な樹木についてお話します。

新緑の季節

face_f101-honda.jpg 寒い冬を越えて、春から初夏にかけて樹木の新しい葉が展開する時期です。
萌黄色の新緑が鮮やかな緑へ色づいていく様を見ることのできるこの季節に、屋外へ足を延ばしてトレッキングするのも楽しいですよね。

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皆さん、今年はサクラを楽しめましたでしょうか。
さて、この桜の花が開花するタイミングは、春先からの累積気温によって決まるといわれています。その累積気温については、2月1日以降の日最高気温の累積気温が600℃を超える時とも、元日からの平均気温の累積が600℃ともいわれています。
今年の東京の気象データを基に検証してみましょう。東京都のサクラ開花は3月25日でしたので、ほぼピタリです。

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図:累積気温(日平均気温、日最高気温) 参考:気象データ(気象庁)

 

早春のまだ寒い時期に花を咲かせるコブシや、春の訪れを感じながら開花するソメイヨシノはどちらも開花後に本格的に葉を広げる種です。
葉を広げ光合成を始めると、樹木は幹を肥大生長させていきますが、この時に大気中のCO2を吸収固定していることは皆さんご存知の通りです。
では、どれほどのCO2を吸収しているのでしょうか。
 

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樹木の乾燥重量の50%は大気中のCO2由来の炭素(C)の重さであるとされています。
樹木のCO2吸収固定量を計測するために、樹の枝や幹、根からサンプルを採取して乾燥重量を計測し、樹木全体の炭素含有量を推定し、CO2吸収固定量に換算する方法があります。
都市域では、街路樹の剪定枝をサンプルにして、街路樹の生長量と乾燥重量の関係性について調査がされています。yecでも少しお手伝いしています。

ちなみに、地面から1.2m部分の幹の直径(胸高直径)が30cm程度のイチョウ1本が年間に固定するCO2の量は、国土技術政策総合研究所の試算によると、概ね63kg/年となります。
吸収固定されるCO2の量は樹木の種類によっても異なるため、樹の重さも種類によって異なります。
シラカシやケヤキ、サクラは比重が大きく、イチョウやキリなどは比較的比重が小さいなど、木の種類によってCO2固定の仕方は様々です。

樹種によるCO2固定の試算については以下を参照ください。

国土技術政策総合研究所 都市緑化樹木のCO2固定量の算出(国土技術政策総合研究所HP)

余談ですが、樹木は光合成をしながら、CO2を吸収固定し幹を肥大させていきますが、生長の過程で他の物質と接触したとき、触れられたことを感じとる性質があります。
その際に、樹皮が薄くてコルク質が薄い種類の木ほど、接触に対して敏感に反応します。
ちなみに、他の物質と接触するとこんな感じで相手を飲みこもうとします。これはクロマツの例です。

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そして、長期にわたって生長を続けた例として、沖縄の西表島ではこのような光景を見ることができます。

img_f101-3.jpg沖縄県西表島の宇多良炭鉱跡(ガジュマルが炭鉱跡の構造物を飲みこんでいます)

 
img_f101-4.jpgまさに、コンクリート構造物を飲みこもうとしているところ

 

これからの季節、外に出て身近な自然と触れあう機会も増えると思います。少しだけ樹木のことを気にしてみてはいかがでしょうか。

 

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