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八千代エンジニヤリングが毎月お届けするちょっとイイ話

富士山にきれいなトイレを ハイブリッド式山岳トイレ

  • 社会計画

皆さんは、富士山に登ったことはありますか?今月は、世界遺産を目指して平成24年(2012年)に完成した富士山五合目トイレプロジェクトについてご紹介します。

富士山五合目にきれいなトイレができました

face_f103-ando.jpg平成25年(2013年)に世界遺産になった富士山。多くの登山者が、今年も日本の頂点を目指します。
今月は、過酷な気象条件下にある日本最大級のハイブリッド式山岳トイレをご紹介します。

 

 

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 日本の象徴「富士山」が平成25年に世界文化遺産に登録されました。
その優美な姿から世界中の人から愛されています。
でも現地に行ってみると…初めは世界自然遺産を目指したけど「ゴミの埋め立て」や「し尿のたれ流し」、「登山者マナーの悪化」など“環境被害”がネックとなり断念せざるを得ませんでした。
このようなことから、環境省や地方自治体、山小屋などが立ち上がり、平成18年ころには「たれ流しのトイレ」は全て環境配慮型の自己処理型トイレ(バイオトイレ等)に整備されました。

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 しかし、昨今の富士山人気の影響からか当時想定した利用人数をはるかに超える利用者が現地を訪れています。また、標高が2300mの富士山五合目は、東京よりも気温が16℃~20℃ほど低く(真冬は-25℃程度)、空気が薄い(酸素量16%程度)過酷な気候条件となります。
微生物を利用するオガクズ式や浄化槽方式、多くの酸素を必要とする燃焼式などのトイレは設置をしたけれど上手く処理ができないものも多く、今回のトイレも改修を余儀なくされることになりました。

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ピーク時の五合目
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トイレ待ち渋滞多発
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コーヒー色の洗浄水!

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 今回紹介するトイレは、富士山はもとより山岳トイレとしては日本最大級の処理規模を誇るトイレです。場所は富士スバルライン五合目の吉田口ルート(山梨県)にあります。
yecでは「オゾンの自己処理型トイレ(※1)」と「既存の浄化槽(※2)」を連携したハイブリッド型のトイレを提案しました。
「既存浄化槽」の想定処理量を上回る汚水処理を「オゾン+活性炭処理」にて浄化を行い、きれいな循環水を確保することができました(処理層設置にはとても大規模な工事を伴いました)。

※1. 自己処理型トイレ:トイレ処理装置が一体化、もしくは併設された構造をなし、便器から排泄されたし尿をその場で処理するトイレです。基本的には、し尿および処理されたものを放流しません。
バイオ処理方式や燃焼処理式、生物・化学処理循環式などがあります。

※2. 浄化槽(じょうかそう):水洗式便所と連結して、し尿と併せて雑排水(生活に伴い発生する汚水(生活排水)を処理し、終末処理下水道以外に放流するための設備。
下水の普及していない地域に多く普及しています。

 

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処理方法の分類

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改修 フロー図

「自己処理型」だけのトイレにしなかった理由は、「浄化槽」のメリットである“処理水を放流できること”を利用するためです(自己処理型トイレの処理水は各種法令基準で放流することはできません)。
これによりトイレは、「きれいな循環水の確保」・「上水の節約」・「処理水廃棄料の削減」を同時に実現したものとなりました(ランニングコストの縮減に成功)。

 

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断面図
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工事の様子
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竣工式(発注者を囲んで)

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 完成したトイレの内装デザインは“日本らしい木調”をベースにしたデザインとしました。
また、現地は海外から訪れる方でいっぱいです(日によっては半数以上!)。
いつも清潔に保つため、毎日清掃を行っているスタッフの皆さん。水質を保つため処理機器の管理運営を行っている皆さん。洗面カウンターに一輪挿しをしてくれる山梨県富士山ボランティアガイドの方。日本らしい心のおもてなしで皆さんを迎えます。
富士山に登るチャンスがあれば、ぜひ富士スバルライン五合目トイレに”こぴっと”よってみてください。

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お手洗いはコチラです
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木調のトイレです
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お待ちしてます!










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