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八千代エンジニヤリングが毎月お届けするちょっとイイ話

モノが出来るまで CIMって何?

  • 研究開発

今までは紙の上で行っていた設計も、技術の進化により3次元で行うことが出来るようになりました。今月はCIMについてご紹介します。 

3次元モデルでの設計

Written by miyako kanemitsu 金光都これまで設計と建設工事の現場では2次元図面が使用されてきましたが、2次元図面は解りにくいため、これからは解り易い3次元モデルを設計と工事の現場に用いようとする動きがあります。この取り組みを日本ではCIMと言います。

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CIMとは、Construction Information Modeling/Managementの略称です。
CIMでは、地形や道路、橋梁等に対し3次元のモデル化を行い、可視化することで、住民のみなさんへの円滑な合意形成や、設計や工事のミスの回避といった業務の効率化を図ります。 

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図1.高速道路の計画モデル

次の図を見てください。あるものを紙の上の図面に2次元で描いたものです。想像が付きますか?img_f98-2.jpg

パソコン等で立体の3次元で表すとこんな形になっています。2次元より3次元の方が、形状は良くわかりますよね。

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上で見ていただいたように、3次元にすると解り易くなります。
見ている人が解り易いという事は、建物や橋といった構造物を設計する人の思想や考え方を理解できるようになるため、設計者や工事にかかわる人のみならず、専門家でない住民でも理解し、意見を述べたり合意に向けての協議をすることが容易となります。
現在、東日本大震災で被災した大槌町(岩手県)の災害復興計画でも、3次元モデルが活用されています。 

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東日本大震災後の大槌町における震災復興活用事例

次に、建物や橋といった構造物において、材料に鉄筋とコンクリートを使った鉄筋コンクリート構造や鉄の鋼材を使った鉄骨構造があります。
部材に鉄筋コンクリートや鋼材を使用することは、木材よりも強固であり、大きな構造物を作ることが可能となります。このため、大きな建物や構造物では、鉄筋コンクリートや鋼材が主に使われております。
設計では、構造物の外形形状だけでなく、鉄筋や鉄骨といった部材も図面で表現しなければなりません。
2次元図面では、鉄筋を単なる線や点で表現します。しかし、実際の鉄筋は13mmとか20mmといった太さを持っています。
このため、現地で鉄筋を組み立てると、鉄筋が上手く組み立てられないという不具合が発生します。
これを3次元モデルにすると、設計の段階で太さを持った鉄筋を表現できるため、鉄筋が設計時点で重なってしまっているところを確認でき、工事の現場で組み立てられないという事態を避けることができます。 

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ミス防止の例

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公共事業では、計画→調査→設計→積算→施工→維持管理という流れにおいて、多くの人が関係しながら道路や橋梁といった施設が築造・運用されています。
日本はもとより海外の共通の課題として、建設産業の労働生産効率は、全産業と比べ低いため(日本の場合0.7倍)、建設産業の労働生産性の効率化が求められています。
そこで、国土交通省は平成24年度よりCIMの導入に向けた取組を開始しました。 

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図 2 産業別労働生産性の推移  

一方海外では、建設産業の国際競争力の確保・強化を目的とした国家プロジェクトとして位置付けられ、2006年頃から建築を中心として3次元モデルの試行導入が始まっており、大規模プロジェクトへ適用、技術基準の策定が行われています。この様に、国内では建設労働生産性の向上を主としていますが、海外に目を向ける、建設情報に関する国際競争の様相を呈しています。

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CIMを実現するためには、次の取組み、ツールが必要となります。

○取組み
・CM(Construction Management ※1)/GC(General Constructor  ※2)の配置による確実なマネジメントの実施
・情報流通基盤を整備し情報共有を実現
・CIMマネージャー、CIMチームといったデータマネジメント、コントロールの実施
・運用ルール、基準類の整備
・社員への教育/普及
 

※1:建設プロジェクトにおいて、建設発注者から準委任を受けたコンストラクション・マネジャー(CMr)により、中立的に全体を調整して、所期の目的に向かって円滑に事を運ぶこと。

※2:元請負者として各種の土木・建築工事を一式で発注者から直接請負い、工事全体のとりまとめを行う建設業者。


○ツール
・地形モデルを作成するソフトウェア
・構造物を設計するソフトウェア
・地形、構造物を統合・連携するソフトウェア

 

yecでは、CIMを業務へ適用し、知見の蓄積、技術力の向上を図っていきます。  

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