1. TOP
  2. ちょっとイイ話
  3. 2015年
  4. ブルーカーボンって何?

八千代エンジニヤリングが毎月お届けするちょっとイイ話

地球温暖化対策 ブルーカーボンって何?

  • 環境

前回の地球温暖化対策特集(平成23年12月)から3年9ヶ月が過ぎ、この間国内外でさまざまな温暖化対策の取り組みが行われ、yecも微力ながらそのお手伝いをさせていただいてきました。

今回はこのうち、世界でも先進的な取り組みであるブルーカーボンを用いた温暖化対策についてご紹介します。

最先端な取り組み!?

Written by yoshihara satoru 吉原哲

前回、3年9ヶ月前のコラムは、以下の文章で締められていました。
「ブルーカーボン。次に私がコラムを書くときには、一般的な言葉になっているのでしょうか...。」
その答えは、「yes」
と言いたいところですが、残念ながらまだ一部の人たちにしか知られていないのが現状です。
このコラムをご覧になっている皆さんはどうでしょうか?ご存じでしたか?

img_f116-07.jpg 
※ 上記ロゴおよびコピーは弊社にて制作、横浜市に移譲。 

 

  

 

h4_f116-01.jpg

“ブルーカーボン”とは、海の生き物によって吸収・固定される炭素のことをいいます(これに対して、森林に吸収される炭素は“グリーンカーボン”と呼ばれています)。

img_f116-01.jpg
地球全体の炭素循環(単位は炭素トン)
注)国連環境計画(UNEP)報告書「Blue Carbon」(2009年)をもとに作成  

上の図は、地球全体の炭素収支を示したものです。グリーンカーボン(9億トン)の吸収量の2倍以上(22億トン)の炭素が、海域で吸収するとされています。このうち、ブルーカーボンとして沿岸域で吸収される炭素は、2.5億トン程度と言われており、数値的にはそれほど大きなものではないと思われるかもしれません。しかし、日本の海岸線の長さは、なんと世界第6位(約35,000km)。ですから、日本は世界的にも主要なブルーカーボン貯蔵国である可能性が高く、新たな温暖化防止対策として期待されているのです。

 

h4_f116-02.jpg

約140kmの海岸線を有している「横浜市」は、このポテンシャルの高いブルーカーボンに着目し、平成23年度から海洋における温暖化対策の検討を開始しました。

 

h4_f116-03.jpg

下の図のとおり、横浜市は、海洋で実施可能な温暖化対策として“ブルーカーボン”だけでなく、 “ブルーリソース”(=エネルギー、食料、バイオマス等の豊富な海洋資源)の活用によるCO2の削減にも着目しました。

また、これらの取り組みを通じて“親しみやすい海づくり”を進め、人と海の良好な関係を築くことも重要だと考え、この3つを「横浜ブルーカーボン」の枠組としました。

img_f116-02.jpg

横浜ブルーカーボンの枠組

 

h4_f116-04.jpg

横浜ブルーカーボンの具体的な取り組みの第一弾として、平成26年9月に行われたトライアスロン大会でのカーボン・オフセット※を実施しました。

カーボン・オフセットの取り組みは、全国各地で行われていますが、ブルーカーボンを用いた今回のオフセットは、試験的な内容ではあるものの、世界でも例のない取り組みです。

※ある活動に対しCO2の排出削減の取り組みを行っても、どうしても削減しきれずに排出されてしまうCO2について、他の場所で削減されたCO2の価値(=クレジット)を購入することで埋め合わせをすること(offset(オフセット)は、英語で「相殺する」「埋め合わせる」という意味)。


img_f116-03.jpg横浜シーサイドトライアスロン大会


横浜市漁業協同組合、八景島シーパラダイス(㈱横浜八景島が運営)による市内沿岸部におけるCO2削減の取り組み(わかめの地産地消、海水熱の有効利用)を削減量に応じてクレジット化し、このクレジットを横浜シーサイドトライアスロン大会の事務局が購入することで、大会の運営で排出されてしまうCO2(3.3t- CO2)のカーボン・オフセットを行いました。

 

img_f116-04.jpg

トライアスロン大会でのカーボン・オフセットの概要

 

img_f116-05.jpg横浜産わかめの試食会

ブルーカーボンクレジットの代金と日本あん摩マッサージ指圧師会からいただいた支援金は、横浜市漁協、八景島シーパラダイスが沿岸部で実施するCO2削減の取り組みに活用されました。

また、大会会場のブースでは、横浜ブルーカーボンの取り組み紹介や横浜産わかめの試食会も行いました。

 

h4_f116-05.jpg

img_f116-06.jpgアマモ場の再生・維持によるCO2吸収量のクレジット化についての検討を行い、より規模の大きいトライアスロン大会(世界トライアスロンシリーズ横浜大会)で排出されたCO2のオフセットを行う予定となっています。

yecは今後も業務や研究、地域活動を通じて、ブルーカーボンを活用した温暖化対策の取り組みの普及に貢献していきます。

八千代エンジニヤリングはホームページの改善のために、
ご覧いただいたみなさんに以下のアンケートのご協力をお願いしております。

ページトップ