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八千代エンジニヤリングが毎月お届けするちょっとイイ話

手作りの石組み水制工で自然豊かな河川を狙う

  • 環境

「アユが遡上するまち、ヨコハマ」をテーマに川の環境改善に取り組んでいる神奈川県横浜市。
今回は「石組み水制工で河川の環境を多様にしよう!」、ということで石組みの講師を担当してきました!!
さあ、これを読んだあなたも、Let’s 石組み!

はまっこアユ遡上プロジェクト

佐藤涼祐,Sato Ryosuke

 多様な生物が棲む川を目指し、キレイな川を維持し、川に学び、川を楽しみ、川の価値を伝える。市民の力でできることからやってみよう!
「はまっこアユ遡上プロジェクト」はそんなプロジェクトです。

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 横浜の市街地を流れる帷子川。最近では水質が良くなりアユの遡上が確認されています。
 帷子川を管理する神奈川県や横浜市により、アユの遡上範囲が拡大するよう魚道の整備が進められています。
 一方、遡上した先の環境はどうかというと、緩い流れがずっと続き変化に乏しい川になっています。また、河床は土丹(どたん)が露出しており、水生生物が暮らす間隙が少ないなど多様な環境があるとは言えません。
 そんな状況をなんとかしたい!という「はまっこアユ遡上プロジェクト」参加者の意見から、水制工などを設置して流れに変化を与え、河床に土砂を堆積させ、水際に植生の生育を促し、より自然な川にしていくことになりました。   

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 この取り組みでは、石組み水制工を配置することで増水時の流れの速い場所・遅い場所をつくり、流れの遅い場所に河床材料が堆積するようにします。その結果、瀬や淵ができて流れが変化し、洲ができて水際に植生が生育するようになるといいな、と考えました。水制工は川の流れが変化するきっかけとなるもので、あとは水の力で川の形を作ってもらおう、という作戦です。

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石で組んだ水制工

  

 石組はどうやって設計するんですか?と聞かれると、技術者的には「平面二次元の流況解析で水制工を入れた場合の流速を計算して、土砂が堆積するよう配置を検討する」と答えることになりますが、今回は河川の流量からみて流れに変化が生じる低水路幅はどの程度か、対象区間の縦断勾配はどうなっているかなど最低限の確認を行い、あとは現地に残った石の状況から、川がどういう形になろうとしているかを読み取って石組みの配置を検討しました。技術力?というよりは職人芸の世界かもしれません。(ちなみに今回は石組みの講師を担当したので、洪水時の安全性に影響しないかは事業者に確認していただいています。)

 

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 石組み水制工だけに川の中に石を入れるわけですが、石を入れても増水で流されるのでは?という疑問は出てきますね。
 今回の実施場所で石の安定を計算(※)すると、計画高水時に20㎝~40㎝の石が動く結果となりました。今回使用する石は一般の方と人力で施工するのであまり大きいものは使えず、20㎝~30㎝の石を使用します。そのため、出水時に石が流れないよう、複数の石を「組む」ため、時間をとって石組みの考え方の講義、自然の石がどのように川に残っているかの説明や現地の観察を行いました。
 その結果、平成30年8月25日に実施した試験施工箇所は平成30年9月末の台風は乗り切れたので一安心です。
※改訂護岸の力学設計法 捨石護岸(掃流・一体性が弱いモデルにより検討)

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 平成30年8月25日に試験施工、11月3日に本施工を実施し、プロジェクトの皆さんの力でひとまず水制工(最終的には帯工の様になりましたが)が出来ました。
 この状態でも「川に落ち込みができて、水の音がするようになったので、だいぶ印象が違う」、「見た目に水の流れが見えるようになった」などの感想が寄せられ、何もしない状態よりは一歩川らしくなったように思います。
 でもこれはまだ仕掛けを施しただけの状態。完成形は今後の増水で河床材料が堆積し、川の形が変わっていくことを目指しているので、長期的にモニタリングしていくことになります。
 目論見通りうまくいくのか?今後に乞うご期待!
  

img_f135-1.jpg  石組み実施前の帷子川
img_f135-2.jpg  石組み水制工(帯工)実施後の帷子川

 

 このプロジェクトの内容は横浜市のホームページで公開されています。8月25日に実施した試験施工の様子は各種メディアで紹介されていますので、よかったら以下のURLからご確認ください。
http://www.city.yokohama.lg.jp/doro/kasenkeikaku/menu/20181002133017.html

 また、石組みについては日本大学理工学部主催の「魚道ワークショップ」で紹介された内容を参考にしています。機会があれば参加してみてはいかがでしょうか。

当社では多自然川づくりや魚道整備など自然豊かな川づくりを応援していますので、お気軽にお問合せ下さい。

■プロジェクト概要
・平成28年度 帷子川河川環境ワーキング実施検討業務委託を受注。はまっこアユ遡上プロジェクトワーキング立ち上げ。
・平成29年度 一般参加メンバーとして参画。清掃活動や生物調査に参加。
・平成30年度 横浜市の依頼を受け石組み講師として多自然川づくりの考え方の講義、石組み配置検討、施工指導を担当。

 

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