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  4. 新幹線雪害対策設備の設計|機械設備・電気設備

機械設備・電気設備

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はじめに

日本が世界に誇る高速鉄道、「新幹線」。日本の東西南北を結ぶ重要な交通機関です。その中でも上越新幹線、東北新幹線は、豪雪地帯を通っていますが、降雪による運行休止が少ないことで有名です。
高速で走行する新幹線にとって、雪はさまざまな困難の元となり得るのですが、実際にはこれを解決するために、意外な工夫がなされており、平成27年に開業した北陸新幹線にも適用されています。

雪国を走る新幹線の困難

何百人もの人を乗せて走る新幹線は、少しの積雪であれば「前に進めなくなる」ということはありません。
しかし新幹線には、高速で移動するがために起こる、「デリケートな雪の悩み」があります。新幹線が高速で雪の上を通過すると、積もった雪が舞いあがり、車体に付着することで様々な弊害が発生します。

積雪した軌道上を新幹線が高速で通過すると・・・?

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※↑未対策の場合、実際は積もらないように対策がなされています。

舞い上がる

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※↑未対策の場合、万が一積雪が激しい場合は、速度を落として走行します。

車体に付着して凍りつく

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この雪の付着に伴う弊害を防ぐために、雪国の新幹線の軌道には、「雪を積もらせない仕掛け」が備えられています。
その「仕掛け」にはいくつかの方式があります。代表的なものは以下のとおりです。

①散水消雪方式 対策工の計画された施設について、どの施設から対策を行うかを計画するため、整備の優先度を設定します。優先度は、施設の持つ働きの重要性、対策の緊急性等を総合的に判断して設定します。対策の実施は、長期間に及ぶため予算を考慮して毎年行う対策の内容、予算配分を計画します。 ②貯雪方式 軌道の間の深い溝に、除雪した雪を貯めておく方式。 ③開床方式 貯雪方式の発展型。隣接する人家や交差・平行する道路などが無く、高架の下に十分なスペースを設けられる場合に、高架側部の床に穴を設け、除雪した雪を下に落とすことで、深い溝が不要となりコスト縮減となる。

今回は、この中から、八千代エンジニヤリングが設計に携わった①「散水消雪方式」についてお話しします。

散水によって雪を溶かす

散水消雪設備は、スプリンクラーから軌道に向かって常温程度の水を撒き、「雪を積もらせないようにする」設備です。10℃程度の水によって軌道を常に0度以上に保つため、降った雪は軌道に着雪するやいなや、溶かされてしまいます。
ここで使われるスプリンクラーは、学校の校庭で防塵対策として使用されているものとまったく同じ原理のもの。ブシュッブシュッ、と回転しながら水を撒きます。

スプリンクラー(鉄道建設・運輸施設整備支援機構より)

散水消雪の原理

スプリンクラーから撒く水は、雪の降る地域の新幹線沿線にいくつかある「散水消雪基地」から、冷たい水を常温程度に加熱したうえで送られます。また、一部の雪の少ない地域を除いては、撒いた水は回収して、循環的に使用する仕組みとなっています。
八千代エンジニヤリング㈱では、国内の複数の箇所において、この散水消雪設備の設計を行いました。

水の流れ
スプリンクラーの水が雪を溶かす
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