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  4. 河川管理施設維持管理計画の策定

機械設備・電気設備

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はじめに

背景

河川ポンプ設備は、洪水等の内水位上昇に伴う浸水被害の軽減を目的とした設備であり、河川用ゲート設備である堰・水門・樋門等は、洪水や高潮等による堤内地への氾濫浸水の防止や利水取水の流水制御を行う設備です。これらを河川管理施設といい、国民の生命・財産を守る重要な設備です。
両設備は、昭和30年以降の高度経済成長期に急速に建設され、現在では多くの設備が建設から40年を越えるため、老朽化が懸念されています。
河川ポンプ設備や河川用ゲート設備は、万が一その機能が損なわれた場合に、周辺地域に与える影響が大きいことから、機能を正常に維持するため、老朽化対策として機器の整備・更新により信頼性を維持する必要性があります。
これに伴う費用が年々増加し、財政負担が高まるため、河川ポンプ設備及び河川用ゲート設備では、設備の信頼性が確保できる、効率的な維持管理や整備・更新手法の実現が急務となっています。

維持管理計画

前述の背景から、設備の信頼性を確保・維持し、運転時に確実に機能を発揮できるように、点検・整備・更新等を効率的かつ効果的に実施するための計画が維持管理計画です。
維持管理計画では、点検・整備・更新の時期だけでなくその手法を策定します。又、点検・整備・更新の実施に要する費用も算出し、最も効率的かつ効果的に維持管理ができるような計画としています。

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維持管理計画の策定方法

設備の状態把握

維持管理計画を作成する際は、対象設備の状態把握が必要です。ここでいう設備の状態把握とは、対象設備の目的や、設備の構成要素、設置状況、使用頻度、設備の整備・取替更新履歴、現状の点検計画、点検結果等を整理し現状の設備状態を分析することです。
この状態把握をベースとして、維持管理計画等を作成することとなります。

設備・機器の優先順位の決定

数多くの施設や設備を有する場合、限られた財政資金により、効率的・効果的な維持管理を実施する際、設備・機器の整備・更新に関する優先順位の決定は重要です。優先順位を明確にすることで、早期に行うべき整備や更新の項目が整理でき、設備の信頼性を確保しつつ効率的・効果的な維持管理を行っていくことが可能となります。

設備・機器により優先順位が異なる理由

河川ポンプ設備や河川ゲート設備は、機能を失った場合の周辺地域への影響度に応じて優先順位が決定されます。また、これらの設備を構成する機器の優先順位は、点検結果による故障度合、機器が設備全体に及ぼす影響により優先順位が左右されるのはもちろんであるが、影響度合い、同程度の故障であっても機器の設置環境により、優先順位が異なります。使用頻度が高い機器や故障しやすい状況下にあるものは優先順位が高く設定されます。
これらの様々な要素を勘案し、次項に示す方法により機器の優先順位を決定します。

優先順位の決定方法

優先順位の決定は、各河川ポンプ設備や各河川ゲート設備における周辺地域への影響度が反映されます。
次に、各設備を構成する機器について最新の点検の結果(故障、不具合の危険度)により健全度を評価するとともに、機器毎にその機器の故障が設備全体の機能喪失につながる致命的機器であるか、機器が点検の際に傾向管理(経年劣化の変化が把握でき不具合事象の予測)が可能であるかを判断し整理します。
更に、機器の設置条件として使用頻度や周辺環境の両面から評価します。最後に社会ニーズとの整合確認として、設備の使用条件の変化に伴う機能改善の必要性や、関連諸法令との整合、機器の陳腐化を確認します。

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点検方法及び点検計画

点検方法の設定及び点検計画の作成は、設備の信頼性を確保するために重要です。設備の重要度に応じて点検スケジュールは異なり、防災に関わる重要な設備は点検頻度が多くなります。又、予防保全を目的とした機器の劣化状況の把握のため、点検時の傾向管理項目を増やすことが考えられます。計測機器等を使用し、機器毎に運転時の温度上昇や振動などの測定値を管理することで劣化傾向・劣化状態を把握することができます。
傾向管理を行うことにより、整備・更新の最も適切なタイミング見極められ効率的な維持管理が可能となります。傾向管理についての詳細は、別ページ「機械設備診断手法」に示しております。

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年度保全計画・中長期保全計画の策定

年度保全計画・中長期保全計画の策定として、決定した優先順位や点検計画から、設備が実施する点検・整備更新の計画をとりまとめます。又、点検・整備・更新に要する費用を算出し、今後当該設備に掛かる費用を算出します。
維持管理計画は、上記の項目を取りまとめ作成完了となります。

今後の維持管理計画

従来、ゲート設備やポンプ設備では、設備の設置条件に関係なく5年や10年ごとに整備・更新が行われてきました。しかし、同じ仕様の機器であっても老朽化による信頼性低下のスピードは同一ではなく、維持管理計画を策定することで、設備や機器の状況、優先順位に配慮した効率的な維持管理が可能となりました。
今後、維持管理計画の見直しを定期的に行うことで、刻々と変化する設備・機器状況に適応していくことが求められています。
また、機械設備や電気設備は土木設備等とは異なり、劣化傾向が見られず突発的な故障が多く、現在取り組んでいる傾向管理による故障発生時期の予測はまだ限定的です。
傾向管理による故障発生時期の予測ができれば、整備・更新のタイミングを適切に見極めることが可能となり、より効率的・効果的な維持管理を行うことができると考えられます。

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