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河川

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1.はじめに

1-1 概要

1-1-1 水循環とは?

『水が蒸発、降下、流下又は浸透により、海域等に至る過程で、地表水又は地下水として河川の流域を中心に循環すること』と水循環基本法で定義されています。水が海域等に至る過程の中では、蒸発、降下、流下又は浸透による自然循環系と人間が整備したダムや堰等の貯水、生活や農業のための河川または地下水取水等を経由して流れる人為的な水循環系が結びついており、これら一連の水の流れは長い年月をかけて形成されています。

1-1-2健全な水循環とは?

『人の活動と環境保全に果たす水の機能が適切に保たれた状態での水循環』と水循環基本法で定義されています。水循環系は長い年月をかけて形成されるものですが、近年、下記のような地球温暖化に伴う気候変化による豪雨の多発、社会情勢の急激な変化等により水循環のバランスが適切に保つことが出来なくなるような要因が多く発生しています。

<水循環に影響を及ぼす要因の例>
➣地球温暖化による気候変化により多雨と少雨の変動幅が増幅され、一方で渇水が発生するリスクが高まっている。
➣市街化の進行により地表をコンクリートやアスファルトで覆うことで局所的に高強度の降雨が発生した場合、内水氾濫や地下空間への浸水といった都市型水害が多発している。
➣農業用水は農業人口および農地面積の縮小により用水路を流れる流量の減少、灌漑用水量の減少による地下への涵養量の減少および地下水位の低下
➣過剰な地下水の汲み上げによる周辺地下水への影響

 

1-2 水循環に係わる法整備

1-2-1 水循環基本法

『水循環に関する施策を総合的かつ一体的に推進し、もって健全な水循環を維持し、又は回復させ、我が国の経済社会の健全な発展及び国民生活の安定向上に寄与すること』を目的に水循環基本法が、2014年7月に施行されました。

水循環基本法では(1)水循環の重要性、(2)水の公共性、(3)健全な水循環への配慮、(4)流域の総合的管理、(5)水循環に関する国際的協調の5つの基本理念を掲げています。特に(2)水の公共性で、「水は国民共有の貴重な財産であり公共性の高いもの」とされ、今まで「私水」扱いであった地下水が今後は「公共水」として扱うことが理念化されました。そのため、古くから「公水」として位置づけられ、国、地方自治体等の河川管理者が河川水の利用にあたっては水利権を設定し、厳しく管理されていた河川水と同様に、地下水も公(具体には、都道府県や市町村等、地域の地下水を管理していくことになる自治体)が住民や企業の利用を制限し、管理、責任を行うことになります。
1-2-2水循環基本計画
水循環基本計画は水循環基本法が施行されてから約1年後の2015年7月10日に閣議決定されました。これにより、政府は水循環に関する施策の総合的かつ計画的な推進を図るため、今後10年程度を念頭に置きつつ更に長期的な視点を踏まえながら平成27年度からの5年間を対象期間として水循環基本計画を策定していくことになります。

 

2.八千代エンジニヤリングの水循環技術

2-1 統合型水循環解析を用いた水問題の診断

2-1-1 課題

地下水は、その性質上、流動速度が地表水に比べて著しく遅く、顕在化しにくい上に、何らかしらの問題が生じた場合には、回復まで膨大な時間必要となります。

2-1-2解決策

yecでは、流体挙動(水、空気、水溶性物質、非水相流体など)を追跡するための三次元シミュレータである統合型水循環シミュレータ「GETFLOWS(General purpose Terrestrial fluid-Flow Simulator)」を用いて、水循環全体から水問題を診断し、解決策を提案しています。

GETFLOWSは地表水と地下水を分離することなく、両者を完全に一体化(連成)させた三次元の流体シミュレータであり、実環境を精緻に再現することができます(図1)。

シミュレーションにより過去から現在、そして将来の水循環の姿を再現・予測することができ、その時間変化から水循環を診断し、水問題の原因と対策を検討しています。

地下水は、地表水とともに重要な水資源であり、今後も社会経済の発展・維持のため、yecでは適切な管理、保全、適正な活用に関して支援や協力を行っています。

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2.2 見える化

河川水は、河川による人的・物的災害を未然に防ぐため、河川管理者はダムや堤防の施設を整備したり、河川水の流量や水質をモニタリングし、その結果を公表したりするなど、その管理やこれに伴う災害に責任を持って取り組みが行われていますが、地下水は直接人が目にすることができないため、その流動については把握が困難です。

そこで、yecでは目に見えない地下水の動きを“見える化”することで理解を深め、リスクコミュニケーションや情報・意識の共有を行っています。(図3)

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