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砂防

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はじめに

深層崩壊とは、山地斜面の一部が表土層だけでなく、その下の岩盤を含めて崩壊する現象です。

深層崩壊は、地質、地形、降雨、地震等の条件が複合的に関係し合うことで生起するといわれ、近年の事例では、2011年の紀伊半島で発生した豪雨に伴う深層崩壊が記憶に新しいところです。

深層崩壊は土砂災害の中では発生頻度が低い災害と言えますが、崩壊規模が大きく、地域に甚大な被害を引き起こす危険な災害です。

このページでは、深層崩壊への対策として実施している弊社の取り組みを紹介します。

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出典:国土交通省砂防部HP

深層崩壊による被害とその形態

深層崩壊による被災形態として、『土石流』と『天然ダム』が挙げられます。土石流は、崩壊土砂が土石流となり流下し、下流の集落で氾濫することで被害を生じる現象です。天然ダムは、上流域による湛水による被害と、決壊による下流氾濫被害を生じる現象です。深層崩壊に起因する被害は、崩壊土砂が多量なことから大規模となることが多く、また、湛水被害は天然ダムが取り除かれるまで長期間にわたり継続するため、被害が長期化する可能性があります。

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出典:国土交通省砂防部HP

深層崩壊対策

土砂災害から住民の生命及び財産を保全するための対策として、主にソフト対策とハード対策が挙げられます。ソフト対策はハザードマップの整備や住民に対しての防災意識向上のための啓発活動等によって、住民の避難活動を補助・促進する対策のことをいいます。また、ハード対策は、砂防堰堤等の砂防施設整備によって人命や財産を保全するための対策のことをいいます。

深層崩壊の被害規模は極めて大きいため、砂防施設整備によるハード対策のみで被害を完全になくすことはとても困難です。このため、深層崩壊が生起した際に危険が予測される箇所や、避難計画の策定等のソフト対策を含めた総合的な対策が必要となります。

ソフト対策   危険箇所の把握、危険範囲の把握

深層崩壊が発生する危険が高い渓流の調査

調査を行うエリアを、地質や気候区分が概ね等しいと考えられる小流域に分割し、相対的な深層崩壊の発生危険度を評価します。評価では、以下の3指標をもとに、渓流毎の深層崩壊の相対的な危険度を「高い」、「やや高い」、「やや低い」、「低い」の4段階に分類します

A 深層崩壊の発生実績
B 地質構造及び微地形要素
C 地形量(勾配及び集水面積)

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深層崩壊の相対的な危険度を表す渓流レベル評価事例

深層崩壊による影響評価(深層崩壊が発生した際の危険範囲の調査)

深層崩壊が発生した場合、いつどこでどのような影響・被害が生じるかを予測することは深層崩壊に対するソフト対策やハード対策を立案する上で重要なことです。深層崩壊による影響範囲は、複雑な土砂や水の動きをモデル化して数値計算により追跡するシミュレーションを行って評価します。

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二次元氾濫数値シミュレーションの計算結果(弊社実績)

 

ハード対策   深層崩壊による被害の防止

施設の配置計画

深層崩壊が発生した際の土石流などが下流の市街地へ到達しないよう、砂防堰堤等の施設を地形や地質条件を考慮しながら配置します。深層崩壊では、大量の土砂が流下するため砂防堰堤での対応には限界がありますが、できる限り効果的な施設を計画するよう様々な視点から検討を行います。

施設の構造検討

深層崩壊は対象とする現象が非常に大きいことから、施設の構造についても配慮が必要となります。このため、従来の剛体設計の考え方に基づく安定解析による安全性評価に加えて、本体に作用する局所的な応力を評価可能な有限要素法を用いて、構造物の安定解析を実施します。これらの解析により得られた応力値を用いて、深層崩壊に対して安全な対策工法を検討し、深層崩壊対策計画を立案します。なお、従来の剛体設計の考え方に基づく手法については、『土石流対策・流木対策』に詳しく記載しているのでご覧ください。
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有限要素法の解析事例(弊社実績)

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