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古賀 淳,「公園の維持管理」が快適な住環境を支えます

はじめに

1-1 都市公園のストックの状況

我が国においては、高度経済成長期に集中投資した社会資本ストックの老朽化が急速に進行しており、厳しい財政事情の下で適切に維持管理を行っていくことが、公園管理者にとって重要な課題となっています。都市公園事業においても、全国で約10万箇所11.8万haの公園が存在していますが、設置してから30年以上経過した施設が現時点で約3割を占め、10年後には約6割に達する見込みとなっています。

1-2 公園施設の維持管理における課題

1-2-1 公園施設維持管理に必要な予算の不足

公園管理者においては財政事情の変化による予算の逼迫が問題となっています。ここで、公園における施設(以下、公園施設という)は、性質上、安全性のみでなく機能の劣化の面からも更新が迫られるケースがあります。しかし、社会の要求として安全性の観点から橋梁や水門など他のインフラ整備が優先されることも珍しくありません。そのような背景のなかで同一の予算内から公園施設の維持管理のために予算を確保し、適切な維持管理を行う必要があります。

 

1-2-2 豊富な施設種類に応じた維持管理方法

公園施設の維持管理は、多種多様で膨大な数の公園施設を対象とすることが特徴であり、全ての公園施設を画一的に取り扱うのではなく、個々の施設の価値や重要性を分析・検討した上で取り組みを進める必要があります。また、地域の実情に沿った対応方針の整理を行いながら、公園ごとに、あるいは施設ごとに、その特性や目標とすべき管理水準に応じて、メリハリをつけて公園施設の維持管理を行っていくことが求められています。


図 公園施設の例(建築物、運動施設、遊具、植栽)

【公園施設の分類】

○建築物、土木構造物(管理棟、野球場、橋梁など)・・・劣化や損傷を未然に防止しながら長持ちさせるべき施設

○一般施設(ベンチ、フェンスなど)・・・機能しなくなった段階で取り換える施設

○遊具・・・安全確保を第一に考え、整備・点検を重点的に行う必要がある施設

○植栽・・・剪定、除草および堆肥など維持管理の質によって生育状況に差が生じる。(対象となる植栽ごとに維持管理の目標を定める必要がある。)

 


これら課題を解決するため、弊社では公園施設長寿命化計画策定や維持管理支援ツール作成(データベース構築)などにより、公園施設管理者が効率的な維持管理を行うためのサポートに取り組んでいます。

2.公園施設の維持管理における取り組み

2-1 公園施設長寿命化計画の策定

2-1-1 長寿命化計画策定の流れ

維持保全や施設更新のための方法、費用、実施のタイミング等をどのように設定すれば最適な維持管理となるかを検討し、公園施設長寿命化計画としてまとめます。長寿命化計画は以下の流れで策定します。

 


内容を以下に詳述します。

2-1-2 現地調査および健全度評価

弊社では、長寿命化計画策定に先立って現地調査を行い、施設の健全度評価を実施しています。さらに、得られた調査結果をもとに補修や更新の必要性について判断します。また、劣化状況の確認だけでなく、遊具であれば子どもが利用するにあたって危険箇所(ハザード)がないか、休憩所や便所等ではバリアフリー対応となっているか等についても調査します。
健全度はA・B・C・Dの4段階(A:健全~D:劣化)で施設ごとに評価し、各々維持管理方法に応じて補修・更新となる将来時期を検討します(例.予防保全型管理の施設は、健全度がCに到達する時期に補修を実施)。
弊社では、豊富な種類(建築物、土木構造物、遊具、機械設備、植栽、等)の調査実績があり、横並びでの健全度評価、事業の緊急性の判定等を実施しています。


図 現地調査例(遊具)

図 現地調査例(休憩所)

 


2-1-3 効率的維持管理のための優先順位の設定

表 優先順位付けの指標設定例
優先順位付けの指標設定例

長寿命化計画の実施においては、まずは傷んだ施設から更新あるいは補修を図りますが、予算制限によりすべての施設の対策を行うことは現実的ではありません。そこで、施設の特性や維持管理の実態を踏まえた対策の優先順位を設定しています。
優先順位の設定においては、施設管理の実態に応じて検討しています。

○策定事例1(運動公園)・・・健全度、施設利用状況、施設規模を主に考慮

○策定事例2(複数の街区公園)・・・健全度、公園全体の利用者数や施設数を主に考慮

 


2-2 維持管理データベースシステムを活用した効率的な維持管理の実施

弊社では調査結果(施設情報や健全度)のデータベース化およびライフサイクルコストの計算を一体的に行う維持管理支援ツールを策定しています。さらに、データベース未実施施設のデータベース整備および点検データ等の情報の蓄積と維持管理運用方法の評価・改善(PDCAサイクルの運用)を検討します。

 

2-3 施設再配置計画との連携


図 施設再配置のイメージ

現在、公園施設は、少子高齢化や住民の要望等により、地域の実情に沿った役割や機能に対応するための再整備が必要となってきます。そのため、緑の基本計画を踏まえつつも公園の利用実態の把握等により、社会や地域のニーズに応えた公園や公園施設の再配置の最適化をサポートしています。
例.高齢者の割合が増加したため遊具更新の際に健康遊具系に転換する。


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