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鈴木 智行

はじめに

1-1.建築物の維持管理

建築物の維持管理は、私たちの生活が安全に快適に過ごせるように、さらに公共施設であれば、行政サービス機能を問題なく受けることができるように、計画的に不具合箇所を確認し、その改善をしていく一連の流れです。
また、建築物の維持管理の対象は、天井や壁などの建築部材、照明などの電気設備、エアコンなどの空調換気設備、水道やトイレなどの給排水衛生設備など、多くの部材や設備などがあります。

1-2.建築物を取り巻く現状と問題点

建築物の維持管理を適切に進めていくためには、建築物を取り巻く様々な問題点に対応をしていく必要があります。
例えば、建築物の老朽化です。老朽化が進行すれば、利用者が怪我をしたり、行政サービス機能の低下があるかもしれません。さらに、修繕・更新費の増加、建替となる場合には建替費が必要となり、地方自治体の財政負担が大きくなります。
また、近年では、少子高齢化・人口減少時代の到来により地方自治体の収入が減り、さらに、バリアフリー化や省エネ化などの社会ニーズの多様化に投資をすれば、さらに収支は悪化します。地方公共団体の予算は、教育や文化の振興や福祉を充実させるためにも使われるため、建築物の維持管理の予算には限界があります。
弊社では、これらの問題点を踏まえ、地方自治体や建築物の特性を把握したうえで、建築物の最適な維持管理を行っていくための支援をします。


写真1 劣化状況の例(外壁)

 



写真2 劣化状況の例(屋上)

 


※写真1と写真2は、「国家機関の建築物等の保全の現況第1章~第6章平成28年3月」(国土交通省)を加工して作成

建築物の長寿命化計画への取り組み

2-1.建築物の今後の利用形態

建築物の維持管理を進めて行くうえで、まず考えなくてはいけないことは、建築物を今後、どのように利用していくのか、ということです。
例えば、不具合状況が著しい建築物では、修繕・更新を行い、建築物の不具合を無くすことが必要となりますが、利用者が少ない場合には、修繕・更新をするよりも撤去や統廃合を選択したほうがいい場合があります。
また、人口減少に伴い利用者が減少していくことを考えると、建築物の総量を少なくすれば、維持管理費などが減り、経済的には有利です。しかし、住民への行政サービス機能の低下が懸念される場合には、むやみに建築物を撤去することはできません。
建築物に不具合がなく利用者も多い建築物では、長期的に使用を継続させていくことが望ましいかもしれません。しかし、このような建築物でも、計画的な保全を行い、長寿命化(修繕・更新回数を調整して、建築物を長く使用し、建築物に係るトータルコストを抑えること)を図り、コスト縮減をしていくことが望まれます。
このように、建築物の維持管理では、まず、今後の利用形態を踏まえることが必要となってきます。
弊社では、このような建築物の利用形態の検討の支援も行っています。


図1 建築物の今後の利用形態の検討イメージ

 


2-2.長寿命化計画の作成支援

長寿命化においてコスト縮減が期待できるのは、今後必要となる修繕・更新時期が明確になり、戦略的に計画を進めることができるようになるからです。弊社では、断続的で現実的な長寿命化計画を作成し、さらに長寿命化計画が効果的に活用できるように支援をしています。ここでは、弊社で取り組んでいる長寿命化計画の作成支援について説明をします。

2-2-1継続的な長寿命化計画の運用支援

長寿命化計画は、部材・設備ごとに、年度ごとに必要となる修繕・更新費を積み上げたものです。計画を作成するために収集したデータのほか、点検結果や修繕・更新実績などのデータは蓄積して、今後、長寿命化計画の見直しをしていくときに活用します。これらのデータは、適切な管理を行うことによって、長寿命化計画を継続的に運用させていくことができます(PDCAサイクル)。
弊社では、これらのデータを一元管理し、長寿命化計画を作成するツールを開発しています。このツールは、使用者の要望に応じて、カスタマイズしています。
PDCAサイクルについては、インフラマネジメント冒頭文を参照。


図2 建築物の長寿命化計画の作成イメージ

 


2-2-2現実的な長寿命化計画の作成支援

弊社では、現実的で実現可能な長寿命化計画とするための作成支援をしています。
建築物の部位・設備の不具合状況を計画に反映します。不具合状況は点検等などにより確認し、不具合がある場合には、早期に修繕・更新をする計画とします。


写真3 点検の実施例

 


また、予算には限度があるため、計画した全ての修繕・更新に対応することは、一般的には、困難です。さらに、利用者が満足する行政サービス機能を提供するためには、利用者の声は重要です。それらに対応するために、地方自治体や建築物の特性、利用者の声などを踏まえて、修繕・更新の優先順位を設定し、対策時期を見直して予算の平準化をしています。


図3 平準化のイメージ

 


さいごに

弊社では、建築物を取り巻く問題点を解決するために、建築物の保有資産や劣化などの現状を把握し、長寿命化計画や統廃合などの利用形態の検討、さらに、民間活力の導入など調達方式を含めた一連の公共施設マネジメントを支援しています。


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