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SDGs

誰一人取り残さない社会をつくる

TALK SESSION

慶應義塾大学大学院
政策メディア研究科 特任助教

C.TAKAGI

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取締役常務執行役員

T.TAKAHASHI

事業開発本部 第一開発室

T.YOSHIDA

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事業開発本部 第二開発室

E.OKUDAIRA

事業開発本部 第二開発室

T.KUGA

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社会課題に貢献し続ける企業を目指すため、
新しい事業に挑戦
T.T
私たちは建設コンサルタントとして、国民の安全と利便性の向上を目指して、55年に亘り、道路、河川、ダム、まちづくり等の社会資本の計画、設計、調査から維持管理まで、社会資本整備を含む、様々な社会課題の解決を行っています。ですから当社のCSRレポートでも謳っているように、事業そのものが社会貢献活動なのですよね。SDGsの観点で言うならば、事業そのものがSDGsの達成に大きく寄与しているのです。
C.T
「事業そのものが社会貢献活動」という言葉は非常に共感できます。社会課題の解決と企業活動の両立という考えは、最近注目されているCSV(Creating Shared Value/共通価値創造)として、持続可能な事業活動において重要視されている捉え方ですね。




E.O
少子高齢化や人口減少、地方の疲弊、社会インフラの老朽化等、昨今の多様化した社会課題を解決し社会に貢献する会社であり続けるためには、これまでの官公庁向け事業に加え、民間向け事業への推進がとても重要と考えています。 私の所属する第二開発室コミュニティ課では、最近長崎県の小値賀町の空き家を活用した民泊事業の取り組みをはじめ、地域課題の解決のための新たな手法にチャレンジしています。この事業は行政との関わりの中から発展した民間事業のひとつの例と言えます。




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T.K
私の所属する第二開発室エネルギー課でも、再生可能エネルギー事業を行っています。例えば、大谷石で有名な栃木県宇都宮市大谷地区で大谷石を採堀した後の地下空間に貯まっている貯留水の未利用の冷熱を利用し、いちご栽培に活用するという熱供給事業を行っています。
T.Y
私たちの経営理念の一つに「確かな技術と柔軟な発想で社会に貢献する」という一節がありますが、創設期からある私たちのDNAとして「社会課題の解決が我々の使命」という、今でいうならCSVの考え方が根強くあると言えると思っています。




C.T
小値賀町や大谷地区での事業のように外部の状況を鑑みて自社の行動を考える視点は、SDGsの企業行動指針として国連グローバル・コンパクトがまとめた「SDGs Compass」の中では、世界的な時流や視点から「何が必要か」について外部から検討し、それに基づいて企業が現状の達成度と求められる達成度のギャップを埋めていく『アウトサイド・イン』として示されています。八千代エンジニヤリングは世界的な基準から考え、『アウトサイド・イン』の視点から様々な事業へアプローチしていこうとしているのですね。
T.T
その通りです。私たちは官公庁との事業というバックグラウンドの中で、いち早く地域や社会の課題に直面でき、社会課題に対し取り組みやすい立ち位置にいると考えています。私たちが“できること”という『インサイド・アウト』にはとらわれがちですが、そこから一歩踏み込んで「社会の困りごとを我々が解決する」という強い意志、しいてはSDGsの達成に寄与するという考え方で様々な事業開発を進めているところです。

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SDGsはセクターの枠を超えて進むべき方向を示す、
羅針盤となる
T.Y
SDGsを見据えた様々な事業を推進しようと考えると、17の目標と169のターゲットが求められることになります。ですが、それを私たちの目標に落とし込んで考えてみようとするとギャップを感じてしまうという声を社内からもよく聞こえます。
C.T
SDGsのアイコンをご覧いただくと、「NO POVERTY=貧困がない」や「ZERO HUNGER=飢餓がゼロ」というように、SDGsの達成期限である2030年のあるべき姿を表しています。SDGsは『バックキャスティング』の考え方を基本としており、17の野心的な目標が示す未来を達成するために、どのように課題解決を行っていくか考える、という逆算のアプローチをとることが必要です。そして、SDGsが示す理想の未来に向けて、そこに到達するまでの道筋をそれぞれの地域で描いていくことが必要です。SDGsの細かな枠組みに捉われるあまり、「世界を持続可能な状態にする」というコンセプトが頭から抜け落ちてしまうと、手段が目的化にしてしまうので、注意が必要です。




E.O
単に事業や業務ひとつひとつにSDGsの目標をカテゴライズするだけではなく、17個の目標をバックキャスティングして、どの部分に今の業務がつながるか、つながっていくのかのロードマップを考える必要があるということですね。そう考えると、社員がSDGsを日常的に意識しているということがとても大切になると改めて感じます。



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T.Y
私が所属する第一開発室水リスクマネジメント課では民間向け事業の先駆けとして、「水」という切り口で、様々な企業を取り巻くリスクに「負けない」企業づくりや企業戦略をサポートしています。SDGsの観点も踏まえた戦略策定を行うため、バックキャスティングの考えを意識し、企業に提案していきたいと考えています。




C.T
バックキャスティングのアプローチを意識することは大切です。しかしこれまでは、SDGsのような世界共通のゴールはなかったので、みんなが同じ方向に進むという状況には至りませんでした。そのような中で、SDGsは行政や企業といったセクターの枠を超えて進むべき方向を示す、羅針盤となるでしょう。様々な人が、方向性を同じくして持続可能な社会を作っていくことは非常に重要なことなのです。
T.T
価値観や進むべき方向性を共有するというのは、企業活動でも同じです。私たちも長期経営方針のビジョン「この世界に、新しい解を。」や、理念として大切にしている「挑戦の文化」を羅針盤にしています。そして社員全員が同じ方向を向いて進めるよう取り組んでいるのです。



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SDGsの観点を取り入れ、「気づく」ことで、
イノベーションを起こす
C.T
私はSDGsには「整理、点検、共有」の3つの機能で捉えると分かりやすいと思っています。まず「整理」は、今までの取り組みを改めてSDGsの枠組みで整理しなおすこと で、これまで気づかなかったことを再認識し、良い面を引き出すことができます。次に、「点検」は、SDGsの17ある切り口から対象を概観して、持続可能な方向に向かっているかをチェックすることができます。例えば、育児に男性が参加できる状況や、女性が安心してキャリア形成できる環境が整備されているといった「ジェンダー平等」が、会社や社会で十分に保たれているかチェックするといったことです。最後に、「共有」は、SDGs自体が世界共通の枠組みですから、国内外で取り組みや課題を共有し、互いに学び合うことができます。奥平さんがおっしゃる日常的な意識につなげる際には、これまでの取り組みを「整理」することから始めてみてはいかがでしょうか。普段、何気なく取り組んでいたことを、SDGsという世界の価値基準で捉え直すことで、本来持っていた価値を顕在化させることができます。
T.K
高木さんのおっしゃる「整理」の要素を取り入れ社員自身がこれまでの取り組みを再評価することは、社員のモチベーション向上にもつながり、効果的があると思います。加えて社内の表彰制度にSDGsの視点を導入する等、社内の評価基準を変えることができれば、日常の意識により早くつながるように思います。

T.T
経営的観点から言うと、私はSDGsを3つの「K」として捉えていました。1つ目は「気づき」。社会課題の解決やビジネスチャンス、イノベーションに気づくための機会です。2つ目は企業にとって守らなければいけない「規範」。3つ目は「基盤」で、内発的な社会課題の解決の動機になりえる礎です。常に社員がSDGsを意識し、これらの視点で考えることは事業創出につながると思っているのです。高木さんのおっしゃる整理や点検は、私が言う「気づき」につながる要素になり、SDGsという共通のフレームの中で社員が物事を捉えて進むことは、レジエンスな組織形成にも貢献すると考えています。


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E.O
官公庁や民間との付き合いがある当社だからこそ、気づくことはあるように思います。近年では官公庁や民間もSDGsを意識した取り組みを行っているため、両者にとってもプラスになり、より良い社会を築くことのできるような、イノベーションを起こしたいですね。
C.T
国連では、STI(科学技術イノベーション)を活用したSDGsへの達成が注目され、行政はもちろん世界中でIoTやSocity5.0等の新しい技術に関心が集まっています。SDGsの達成には社会構造の変革やイノベーションが必要であると言われています。


T.T
Socity5.0が目指す大きな技術革新の実現はもちろんですが、それ以外にも多角的・複合的な視点で物事を見つめることで、私たちはイノベーションを起こせると感じています。小さなソリューションでも、持続可能な世の中への「解」を出すことで、社会構造の変化にインパクトを与え、イノベーションを誘起することは可能だと思っています。私たちの仕事は千年先につながる世の中を創っていくことだと信じていますから。


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SDGs

Sustainable Development Goals(持続可能な開発目標)」の略称で、2015年9月の国連総会で採択され、国連加盟193ヶ国が2016年から2030年の15年間で達成するために掲げられた目標です。17の目標と、それらを達成するための具体的な169のターゲットで構成されています。

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