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2003年11月01日
芦田川大橋 Ashidagawa Bridge
趣旨|芦田川大橋ライトアップ
「景観デザイン研究会」が10周年を迎えた今年、『土木/景観デザイン展』として会員の作品による展示会が企画されています。この展示会において、yecが執行した「芦田川大橋」が優秀景観事例として選定され、展示されています。
<展示会>
日時 | 2003年10月17日(金)-11月12日(水) 10:00-19:00
*入場18:30まで(最終日は17:00まで)
会場 |*東京デザインセンター B2「GALLERIA」
*入場無料
東京都品川区東五反田5-25-19 tel.03-3445-1121
JR山手線五反田駅東口徒歩2分/都営地下鉄浅草線五反田駅A7出口正面
東急池上線五反田駅徒歩3分/首都高速2号線目黒ランプ 車3分
芦田川大橋|広島県福山市
設計 → 八千代エンジニヤリング株式会社
芦田川大橋は、広島県福山市において計画された都市計画道路神辺水呑線のうち、一級河川芦田川を横過する区間に計画された総延長491mの橋梁であり、斜張橋区間310mと連続桁区間181mを連続化した鋼5径間斜張橋形式である。架橋地点は、下流に建設された河口堰より湛水区域となっており、これを利用した芦田川漕艇場は、アジア大会が行われるなど国内でも有数の漕艇コースである。橋梁のデザインコンセプトは、瀬戸内の空と湖上のごとき周辺景観から「みずとそらの広がりを感じさせるはし」とし、景観整備を計画した。斜張橋の主塔は、明快ですっきりしたシルエットとやわらかなイメージとし、逆Y型主塔ケーブル定着付近の外側面に大きなエッジ面取りとセンタースリットを配置し、また上方に向け細くすることによりトップヘビーの印象を和らげた。地覆側面には三角形カバーを設置し、日射陰影によるラインを強調することで側面景観の印象を引き締めた。
名称|芦田川大橋(都市計画道路 神辺水呑線)
事業主体| 広島県 福山地域事務所
設計| 八千代エンジニヤリング株式会社
[構造]寺下諭吉、河辺真一、石橋裕、山口隆憲、高山健一、木内耕治
[意匠]中島巌、小川篤志、大沢淑子
設計期間|1995.10~1996.10
施工| [上部工]横川・川田・駒井共同企業体、鋼管・石播共同企業体
[下部工]大本・白石・一瓢組共同企業体
施工期間|1997.6~2003.2
施工場所|広島県福山市箕島町~水呑町
諸元|鋼5径間連続斜張橋/橋長491.0m/幅員25.8~26.8m
本橋は斜角を有し、主塔の2本柱部分を橋軸前後に振り出した構造形状である。右足を一歩踏み出したような逆Y形状の主塔は、柱中間部に折れ点のある微妙な面構成の特徴ある形状となるため、この形状が不自然とならないよう踏み出し脚の軸を意識し、動きを表現したデザイン展開を行った。古代エジプトの立像では、生きている表現として、片足を一歩踏み出した姿をしている。この橋により結ばれる動脈としての生命感、漕艇場やスポーツ施設を利用する市民の活力のシンボルとしての思いを込めたデザインとした。また本路線は、中世以降の町並みや港湾施設が残る福山市の港町「鞆の浦」に通じており、ここに繋がるルートとしての役割を想定し、架橋箇所の周辺や鞆の浦における色彩要素を調べ、各部位毎の色彩対比、周辺景観との調和などをCGで検証し、鞆の浦の海をイメージした藍色を採用した。