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八千代エンジニヤリングが毎月お届けするちょっとイイ話

環境問題 PM2.5をめぐる動向

  • 環境

大気汚染物質として近年ニュースなっているPM2.5(微小粒子状物質)について、対策を講じるため、現在国で検討が行われています。最新の動向とyecでの取り組みをご紹介します。

大気汚染物質PM2.5

佐師智郁子 sashi chikako健康への影響も懸念されるPM2.5とは、一体どんなもの?

大気環境をより良くしていくためには、今後どんな取り組みが必要なの?

普段、環境アセスメントを通して環境問題と地域住民に向き合っているyec技術者の目線からご紹介します。

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PM2.5とは、微小粒子状物質とも呼ばれ、2.5マイクロメートル(髪の毛の太さの1/30程度)以下の小さな粒子のことです。物質の種類は問いません。非常に小さいため、肺の奥深くまで入りやすいことから、呼吸器や循環器への影響が心配されています。

PM2.5について、突如ニュースに登場するようになりましたが、最近急に発生したものではありません。平成21年に環境基準が定められ、全国での測定が始まったことから、基準を超える値となる場合があることが明らかになってきました。

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図1.PM2.5の大きさ 出典:東京都ホームページ

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平成24年度の測定結果をみると、全国の測定局のうち環境基準※1を達成しているのは、約40%にとどまっています。

ただし、東京都や川崎市など、以前から測定を行っている場所のデータでは、濃度は年々低下しています。また、米国や欧州の測定値と比較すると、東京では同じ程度からやや低くなっています。これは、これまでの大気汚染に対する取り組みの成果だと考えられます。 

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実は、身近なところにも様々な発生源があります。また、人為的なものだけでなく、自然起源のものもあります。

黄砂とともに海を越えて日本に飛来すること(越境汚染)がメディアでも大きく取り上げられました。近年の研究によると、特に西日本でその影響がみられ、九州地方では大気中の濃度のうち約7割を越境汚染が占めているという推計もあります。一方で、関東地方ではその割合は約2~4割とされており、国内の発生源による影響も大きいと考えられています。

発生のメカニズムにより、大きく次の2種類に分けることができます。

(1)物や燃料が燃えることなどにより直接排出されるもの[一次生成]

例:ばい煙を発生する施設(ボイラー、焼却場など)
  粉じんを発生する施設(コークス炉、鉱物堆積場など)
  エンジン(自動車・船舶・航空機など)
  自然起源(土壌、海洋、火山など)
  家庭内の発生源(喫煙、調理、ストーブなど)

(2)環境大気中で化学反応により生成されるもの[二次生成]

例:硫黄酸化物(SOx)や窒素酸化物(NOx)、有機化合物(VOC)などのガス状物質が、大気中で光やオゾンと反応して生成。これらの物質の発生源は、人為起源 と自然起源の両方があります。
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 図2.PM2.5の発生源 参考:東京都ホームページ

各種の発生源からの排出量や、排出量を減らすための対策等について、環境省で行われている専門委員会(中央環境審議会 大気・騒音振動部会 微小粒子状物質等専門委員会)において、2014年度から2015年度にかけて取りまとめられる予定です。

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上記のように様々な発生源があるため、今後、大気環境を改善していくには、それぞれに排出を減らす取り組みを行っていくことが重要です。

yecでは、PM2.5の発生源となる事業に対し、環境アセスメント※2において現況のPM2.5濃度を測定しています。施設建設前のデータを収集することで、建設後に再び調査を行い、影響を検証することができます。

また、二次生成のもととなる硫黄酸化物(SOx)や窒素酸化物(NOx)などは、従来から大気汚染物質として対策が取られていますが、yecでも、大気中での拡散の予測や、環境影響を抑えるための環境保全措置の検討などを行っています。

今後、発生源別の排出量や二次生成粒子の挙動など、現在検討が行われている知見が公表されます。yecではそれらを参考に、施設などから排出されるPM2.5による周辺地域の大気質への影響の予測・評価にも取り組んでまいります。

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PM2.5の測定機器

※1 環境基準:維持されることが望ましい基準。これを超えると健康影響があるという数値ではなく、より厳しい、政策を行う上での目標値。

※2 環境アセスメント:環境影響評価。一定の規模以上の開発事業を行うときに、どのような環境影響が発生するか、事前に調査・予測・評価を行い、それらを踏まえてより環境影響の小さい事業計画とする制度。

 

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