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概要
プラスチック汚染については世界共通の環境問題として認識され、世界共通の環境目標であるSDGs14の指標においても「浮遊プラスチックごみの密度」として掲げられています。
RIAD(River Image Analysis for Debris transport)は、海洋ごみの大部分が起源となっている陸域から河川経由で海域に流出するプラスチック等の浮遊ごみ(川ごみ)の実態把握が可能となり、現在、社会課題となっている海洋プラスチックごみの解決に資するシステムです。
河川ごみは、降雨に伴う増水期に多く流出します。河川ごみの調査方法としては、目視やサンプリング(図1)により実施されておりますが、作業負担や安全面が課題として挙げられます。これらの課題を解消する方法として、「河川水表面の動画撮影」と「得られた動画データに対する画像解析に基づく川ごみ輸送量の計測」から構成される川ごみ輸送量観測法を構築し(図2)、この観測方法の肝となる画像解析の新技術として、東京理科大学理工学部土木工学科・二瓶泰雄教授と片岡智哉助教(現 愛媛大学准教授)との研究成果を適用した (※1)、ごみ輸送量計測ソフトウェアの「RIAD(River Image Analysis for Debris transport)」を、弊社で製品化しました。
本技術は、河川表面を撮影した動画データより、プラスチック等の人工系ごみや、流木等の自然系ごみの輸送量が把握可能であり、2019年6月に行われた「G20持続可能な成長のためのエネルギー転換と地球環境に関する関係閣僚会合」でイノベーティブな取組み事例として紹介されています(※2)。
動画をクラウド上にアップロードし、解析範囲等の初期条件を設定後、解析を実施可能。
・カメラによる河川水表面の動画撮影を行うのみで、川ごみ輸送量の計測が具現化できる。 ・既往の観測方法である直接サンプリングと比べて、観測方法の安全性や確実性を大幅に向上できる
・自然系ごみ、人工系ごみの面積輸送量の時間変化をシステム上で確認でき、データやグラフのダウンロードも可能
・ごみを抽出した解析結果を動画で確認する事も可能
・河川ごみを抽出する際の条件変更など、高度な設定も対応可能
・ユーザー向けシステム操作説明会の開催
・RIADシステムを用いた、河川ごみ輸送量解析の実施