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2024年04月15日

インド・コルカタ東西地下鉄建設事業を支援しています
~3月6日、インドのモディ首相が開通式を行い、3月15日、Howrah maidan~Esplanade区間の運行を開始しました~

八千代エンジニヤリング株式会社(本店:東京都台東区、代表取締役社長執行役員:高橋 努)が2009年より支援をしている、インド・コルカタ東西地下鉄建設事業(Kolkata East-West Metro Project)の新区間Howrah maidan~Esplanade区間が、2024年3月15日に延伸開業しました。

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弊社は、政府開発援助(ODA)の援助スキームである有償資金協力により、ゼネラルコンサルタントの構成員の一員としてコルカタ東西地下鉄のプロジェクトマネジメントおよび設計監理を行い本事業を支援しています。
すでに2020年10月にSalt Lake Sector V~Phoolbagan区間、2022年7月にPhoolbagan~Sealdah区間は開通していますが、今回のHowrah maidan~Esplanade区間は、本事業において最も難易度が高い区間となっています。インドにおける聖なる河である大型河川フーグリー川(川幅約520m)の水底下を通過する危険度の高い区間となり、難しい地盤条件であるため、河川水底下の工事に関してはシールド工法(TBM工法)を採用しています。

 

・本区間の特徴・

本区間は、インド初の大型河川の水底下を横断する地下鉄トンネルとなります。ゼネラルコンサルタントのトンネル専門家による慎重な工法選定および地質調査により、シールド工法(TBM工法)が採用され、トンネル工事は成功裏に完了しました。

 

・事業影響について・

コルカタ東西線地下鉄の新区間(Howrah maidan~Esplanade区間)の開通により、フーグリー川を隔てて隣接するハウラー市からコルカタ市への混雑のない交通手段が実現されます。また、自動車利用の抑制効果により市内の交通混雑緩和が図られ、温室効果ガス(GHG)排出削減に貢献することとなります。緩和効果(GHG排出削減の概算)は約42,000トン/年のCO2換算と試算されており、地球温暖化防止の観点からも非常に有効です。

 

・コルカタ東西線地下鉄について・

コルカタはインドの北東部に位置する世界屈指のメガシティで、都市圏人口は世界16位の人口密集都市となっています。また、自動車および二輪車が急激に増加し交通混雑が激化しており、大気汚染・騒音などの問題が深刻化しています。インド政府も、経済成長に伴う交通需要に対応することに加えて、安全性・エネルギー効率・社会環境保全の観点から、公共交通システムの整備を重要視しています。政府は、政府開発援助(ODA)を通じて、地域経済発展の促進、交通不便地域の緩和や交通公害の軽減など都市環境の改善を目的とした大量高速輸送システム(コルカタ東西線地下鉄)の建設を決定しました。
コルカタ東西線地下鉄(通称:グリーンライン)は延長約16.55㎞・12駅を有し、地下鉄でありながら、Salt Lake Sector V ~Saltlake Stadium 区間は地上駅であることが特長です。
本事業の開通は当初2015年1月とされていましたが、沿線の用地買収の遅れやMahakkaran区間での交通遮断、再編問題、Esplanade~Sealdah区間で起きた不運なトンネル事故などの原因により、Esplanade~Sealdah区間を最終開通区間として、全面開通は2024年12月を予定しています。

 

※出典:国土交通省 令和2年 大都市圏要覧付録(3.大都市圏人口ランキング)より
https://www.mlit.go.jp/toshi/daisei/toshi_daisei_fr_000092.html

 

弊社は、創立当初より総合建設コンサルタントとして国内の社会インフラ整備のみならず発展途上国を中心とした開発支援に尽力してまいりました。今後も国内のみならず海外への開発支援を通じて、人々が安全・安心を実感でき、豊かな暮らしができるよう、挑戦を続けてまいります。