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2024年04月18日
八千代エンジニヤリング株式会社(本店:東京都台東区、代表取締役社長執行役員:高橋 努)は、東京都多摩市(以下、多摩市)の「橋梁等定期点検及び総合維持管理業務委託」に採択されました。弊社は、2019年より多摩市が管理する道路橋を対象に、一貫性のある維持管理の実現を目的に、定期点検・補修設計および長寿命化修繕計画の改定業務を一括して5年間で実施する長期包括的民間委託(以下、第1期)に着手し、持続可能で総合的な橋梁維持管理の仕組みの確立を目指して実施してきました。
本プロジェクト(以下、第2期)は、第1期の高度化として、橋梁だけでなく他の道路施設(ボックスカルバート、張出歩道、擁壁(ようへき))も対象に包括的民間委託として実施することで、さらなる効率的・効果的な維持管理の実現を目指します。
・背景と目的・
多摩市が管理する道路橋の多くが高度経済成長期の短期間に建設されています。そのため予防保全型の管理で長寿命化を図り修繕の集中回避が求められていましたが、修繕が必要な橋梁が多く、予防保全が進まない状況でした。そこで、定期点検と補修設計、長寿命化修繕計画改定業務をまとめて5年間で実施する第1期がスタートしました。これによって点検時の診断フローの改善やAIによる追跡調査など、さまざまな提案や取り組みを行う余地が生まれ、橋梁の長寿命化の実現に向けて予防保全への移行が推進されました。また、同様の課題を抱える自治体への先導的な取り組みとして評価され、2022年には第6回インフラメンテナンス大賞を受賞しました。
このような長期包括的民間委託により、橋梁に関しては健全性の回復が促進し予防保全型の管理への転換が進みつつありますが、一方で、他の道路施設に関しては対症療法的な管理に留まっており、道路利用者の安心・安全の確保とコスト縮減を両立させるためには、計画的な維持管理への転換が急務です。
そこで、長期包括的民間委託の高度化として、橋梁だけでなく他の道路施設も対象に加え、さらなる効果的な維持管理の効率化を目指すとともに、第1期の取り組みについて検証を行うことで、健全性が回復しつつある橋梁において予防保全型の維持管理を推進し、健全性を維持していく取り組みを推進していきます。
・第2期に想定される効果・
第2期には以下の効果が想定されます。
・長期包括的民間委託の対象を他の道路施設まで拡大することで、点検作業や予算確保において一貫性のある道路施設の管理が実施でき、重複作業の軽減によるコスト縮減や道路施設の横断的な視点による最適な修繕の実施等による更なる効率的・効果的な維持管理の実現と道路管理者の負担軽減が図れると考えます。
・第2期目となる橋梁に関して、修繕の即時対応に加え予防保全を推進するための劣化要因の除去や第三者被害※の防止に重点をおいた取り組み、特殊構造・部材を有する橋梁への対応、景観性の考慮など新たな取り組みを行うことで、安心・安全の確保と魅力ある街の形成へとつながるものと考えています。
※第三者被害:橋梁を構成するコンクリート片など、部材の一部が落下し、第三者に対して人的・物理的被害や交通障害などを与えること。また、その恐れを生じさせること。