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工場に眠っている未利用エネルギーの活用方策の提案
実績

エネルギー消費に伴う
電気代・CO₂排出量の大幅削減を

工場に眠っている
未利用エネルギーの活用を提案

# 企業のお客様 # 国内 # エネルギー・マネジメント

利用価値のあるエネルギー資源

日本では事業活動に伴って多くのエネルギーが消費されており、特に日常に必要不可欠な製品を製造する工場では、空調や温水製造等の膨大なエネルギーが消費されています。本プロジェクトでは、エネルギー消費の大きい某工場において、未利用だけれど利用価値のあるエネルギー資源を活用し、工場の省エネルギー化に貢献することを目指した検討を行いました。
今回活用を検討したエネルギー資源は地中熱と排熱です。

■地中熱
地表から深さ10m以深に存在し、地中そのものや地下水のもつ熱のことで年中温度が安定していています。基本的に外気に対して夏期は冷たく冬期は暖かい性質です。このような熱の温度差を空調や給湯、融雪などに利用することを「地中熱利用」と呼びます。

■排熱
工場の製造の活動により排水される比較的温度の高い水(温排水)等で、外気に対して高温であるため、熱の温度差を空調や給湯、融雪に利用することができます。これを「排熱利用」と呼んでいます。

  • 工場の室内機:空調等によって膨大なエネルギーが消費されている

  • 温排水を利用するための熱源機

利用可能なエネルギー資源を賢く使う

地中熱利用については、工場内にある休止中の井戸を熱源として活用することと仮定し、工場内の空調の一部を地中熱で代替する方式を検討しました。工場にて消費されているエネルギー消費量を推計した上で、地下水の状態(揚水量、水温、水質など)を踏まえた地中熱利用システムの導入方式を決定し、導入に伴って発生するエネルギー消費量(ポンプ動力、熱源機の消費電力等)を推計しました。また、既存システムや空気熱源の従来システムと比較して、導入後のエネルギー消費量の削減に伴うランニングコストとCO₂排出量の削減効果を算出し、費用対効果を提示しました。
排熱利用については、工場内の温排水を熱源として活用し工場の融雪や空調に必要な熱の一部に代替する方式と、周辺施設へ熱を供給して利用してもらう方式の検討を行いました。工場内と周辺施設の熱の需要量から、熱損失を加味した上で排熱利用システムによって代替可能なエネルギー量を推計。また、地中熱利用の場合と同様に導入後のエネルギー消費量の削減に伴うランニングコストとCO₂排出量の削減効果を算出し、費用対効果を提示しました。

このように、どこにでも、まだ眠っている未利用なエネルギー資源があります。賢く使うことができれば、施設のエネルギーコストやCO₂排出量の削減につながります。

  • 工場で排水される温排水をエネルギーとして利用する

プロジェクト詳細

    業務名 :工場における未利用エネルギーの利用可能性調査
    発注者名:民間企業