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健全度評価

改良型弾性波探査(コンクリートトモグラフィ)による
マスコンクリートの健全度評価

概要

第5回インフラメンテナンス大賞※にて優秀賞を受賞!
国内の砂防堰堤は60,000基以上に達しており、これらの施設の中には、施工後30~50年以上経過しているものが数多く現存しています。砂防堰堤のようなマスコンクリート構造物では、経年的に進行するコンクリートの劣化状況を的確に評価し、適切な対策を行うことが求められています。
私たちは、一般的な地質調査技術である弾性波探査を改良し、発振点を堰堤外周に、受振点を堰堤天端に配置した「改良型弾性波探査」を用いて、マスコンクリート内を縦横に通過した弾性波をメッシュ単位で解析することにより、弾性波速度構造を面的に可視化し、かつメッシュ毎の弾性波速度を用いて劣化状況を定量的に評価する手法を開発しました(図1、図2)。

※インフラメンテナンス大賞
日本国内のインフラのメンテナンスに係る優れた取り組みや技術開発を表彰し、ベストプラクティスとして広く紹介するものです。国土交通省、総務省、文部科学省、厚生労働省、農林水産省、経済産業省、防衛省が所管する施設について、各部門における優れた取り組みや技術開発を行った方に対して、各界の有識者による審査を経て、各大臣賞、特別賞、優秀賞を決定します。令和3年度(第5回)には私たちが開発した「改良型弾性波探査(コンクリートトモグラフィ)によるマスコンクリートの健全度評価」が優秀賞を受賞しました。

サービス紹介

効果的かつ効率的な健全度評価のご提案

堰堤等のマスコンクリート構造物の劣化状況を的確に評価する手法としては、外観調査をもとにボーリング調査等を行う方法が一般的ですが、ボーリング調査は点の調査であり、健全度を面的に評価できないことが課題となっています。このため、私たちは効果的かつ効率的な健全度評価に着目しました。

調査に係る費用の一例:堤長70m、堤高15m、越流なし、堆砂ありの場合、約230万円(令和元年度の実績、経費込み)

健全度評価を見える化

▶これまで目視を基本として実施されてきた施設点検において、弾性波速度を指標とした客観的な評価が可能
▶弾性波速度分布をカラーメッシュやコンターなどで面的に表現することにより、劣化が進んだ箇所の見える化を実現

スピーディーな現地計測

▶堤長50~80m、堤高15m以下の規模の堰堤であれば、1~2日程度で計測を完了することが可能
▶本調査に必要な全ての機材は、人力による運搬が可能
▶足場仮設等は不要であるため、低コストで調査が可能(図3)
1-3.png ▶濁水や騒音も発生しないため、環境にもやさしい

公共工事に活用可能な新技術

▶国土交通省の新技術情報提供システムに登録済(NETIS登録番号:KT-190137-A)

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