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AI解析研究室

AI解析研究室は、デジタルデータに対して深層学習方式(ディープラーニング)主体で、従来作業・業務の自動化および社会資本の高度利用・最適化を目的とする研究室です。このために、「AI解析技術研究」「適応先検討」「精度検証」の活動を通して、最先端のAI技術に追随し、適切な手法を選択・実験し、妥当性を証明します。

現在、「AI解析技術研究」「適応先検討」「精度検証」の対象として「防災・減災」「社会資本の維持管理」「社会資本の最適化」に取り組んでいます。研究内容は以下のとおりです。

AI解析研究室の研究概要

AI解析技術
研究

AI解析技術研究 AI解析技術研究
  • 画像認識/検出/Segumentation 等
  • 時系列データ予測
  • 転移学習
  • 強化学習
  • 最新技術動向 / AI運用方法
  • プログラム効率向上
AIAI技術の
蓄積

適応先
検討

適応先検討 適応先検討
  • 静止画
  • 動画
  • 時系列データ
  • 各現象(平常時 / 異常時)
  • 各構造物(河川 / 道路 / 橋梁 等)
  • 各活動(防災 / 管理 / 意思決定)
AIAI技術の
普及

精度検証

精度検証 精度検証
  • 検証物体の種類
  • 検証物体の尺
  • 検証物体検知
  • 検証方法 / 検証指標
  • 学習データの取得 / 作成方法
AIAI技術の
定着

防災・減災に関する研究

 

日本では地震や風水害などによる災害が毎年のように発生しています。これまでの国土保全ではハード対策が推進されてきましたが、近年はそれに加えソフト対策がより重視されるようになってきました。たとえば気象庁の緊急地震速報は各地の地震計のデータを基にいちはやく市民に地震の情報を伝えることで、被害の軽減に役立っています。
地震計に限らず、近年はセンサーデータやカメラ画像、スマートフォンから収集されたデータなど大量の情報が生成されております。AI解析研究室ではこれらのビッグデータを解析することで防災・減災に寄与することを目的として研究を行っています。特に初動時の迅速な対応や判断を支援するため、膨大なデータの中からAIを用いた災害発生の検知や、災害対応に資する知識の獲得を目指しています。

CCTVから災害検知の例

発災前
背景画像

発災後
背景画像

差分画像
(同時分布法,δ;=3)

災害検知モデルの適用イメージ

発災前

発災前 発災前

発災後

発災後 発災後 膨大なCCTV画像からリアルタイムに被害発生を自動探知

実績一覧

発表年月 学会名 参考 論文名
学会名 2018年6月3日 2nd Workshop on Data-Mining
for Energy Modelling and Optimization
- Dam Inflow Time Series
Regression Models Minimising
Lossof Hydropower Opportunities

社会資本の維持管理
に関する研究

日本では道路や河川などの社会資本(インフラ)は高度経済成長期を中心に集中的に整備されたため、現在多くの構造物の老朽化が進んでおり、適切な点検や補修といった維持管理の重要性はますます高まっています。
増加する維持管理の需要に対して、インフラ維持管理の財源となる税収は人口減少・少子高齢化によって大幅な増加は見込めず、限られた予算で効率的にインフラの維持管理を行うことが課題となっています。
AI解析研究室ではこれまで人手で行ってきたインフラの点検や診断にAIを活用することで、作業の効率化・高度化および作業者の個人差をなくすことを目的として研究を行っています。
一例として、AI解析研究室の研究成果を用いてコンクリート護岸の劣化をAIで判定するためのソリューション『GoganGo』が開発されております。また護岸以外のインフラについても対象を広げるための研究を続けています。

ダム堤体の損傷自動検出の例

  • 撮影画像

    撮影画像 撮影画像
  • 検知画像

    検知画像 検知画像
  • 撮影画像 撮影画像
  • 検知画像 検知画像

港湾施設の損傷自動検出の例

  • 撮影画像

    撮影画像 撮影画像
  • 検知画像

    検知画像 検知画像
  • 撮影画像 撮影画像
  • 検知画像 検知画像

実績一覧

発表年月 学会名 参考 論文名
学会名 2018年5月25日 建設機械施工 Vol.70 No.5 深層学習方式を活用した河川のコンクリート護岸の劣化領域抽出
学会名 2018年6月7日 人工知能学会 全国大会(第32回) - 予測メンテナンスとインフラ劣化学習モデル

社会資本の最適化
に関する研究

「防災・減災」や「維持管理」などの目的ごとにAIを適用する研究が先行して進んだ後には、より複合的な事象をAIを用いて最適化することが可能になると考えています。例えば、自動運転が普及しそれぞれの自動車の現在位置と目的地をデータとして把握できれば、車が自律的にルートを最適化できるようになるかもしれません。さらに言えば、渋滞や信号機をなくせるかもしれません。あるいは、現状ではダム別・目的別に分かれて運用されているダムを、流域全体で最適化することで最大限の効用を得ることができるようになるかもしれません。
これまでの社会資本は人間が考慮できる条件に合わせて特定の目的で整備されてきました。AI解析研究室ではこの制約をなくし、AIを用いてデータに基づく望ましい社会資本のあり方を導きだすことを目的として研究を行っています。

流域全体のダム運用最適化のイメージ

流域全体のダム運用最適化のイメージ 流域全体のダム運用最適化のイメージ

実績一覧

発表年月 学会名 参考 論文名
学会名 2017年5月5日 Electric Power Civil Engineering
(電力土木)
SOINN(自己増殖型ニューラルネットワーク)を活用したダム流入量予測に関する研究
学会名 2017年5月5日 Electric Power Civil Engineering
(電力土木)
粒子フィルターを活用したダム流入量予測に関する研究

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