工事記録動画の活用
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工事記録動画の活用
建設業界では、少子高齢化に伴う働き手の減少や近年激甚化している自然災害、今後本格的な老朽化を迎えるインフラの維持管理への対応など、さまざまな課題を抱えており、一人あたりの生産性向上が不可欠です。
そのような中、国土交通省では生産性向上プロジェクトの一つとして「i-Construction」が推進しています。i-Constructionには、ICTの全面的な活用や規格の標準化(コンクリート工)、施工時期の平準化、という3つの大きな柱がありますが、中でもICTの全面的な活用が特に重要です。
工事映像の活用は、カメラなどの機器が安価なため手軽に導入できるICT技術の一つです。しかし、建設現場に導入するため、機材の選定・設置や撮影映像の加工方法など、映像を最適に有効活用するための手順を確立すべく、実施検証が必要でした。
タイムプラス
本検討は、港湾のケーソン製作工事を対象としてタイムラプス撮影を実施し、データ解析・整理を行い、工事映像を施工手順や安全などの記録へ活用する上での、効果・課題の整理を行ったものです。
タイムラプスとは、一定の間隔で静止画を定点撮影し、繋ぎ合わせることで、長時間の事象の変化を短時間で表現する動画のことです。本検討で使用したカメラは、導入費用を抑えるため、電池式でSDカードに記録するタイプを使用しました。
撮影したタイムラプス動画は、再生速度などを加工することで、写真や図面、口頭だけでは伝わりにくい細部も、短時間で実際の映像として確認でき、施工現場の把握を効率化。施工現場での安全教育、施工手順の確認、および技術伝承に有効であると分かりました。また、現場における人員配置の妥当性の把握や、不具合・事故などの要因解析にも有効であると確認されました。
さらに、作業員の動線を画像解析で抽出することを試行したところ、課題は残るものの、動線の疎密は十分に確認できました。現場従事者がこの解析結果を確認し、危険個所や危険要因などを画像や映像でまとめて実例として示すことで、安全教育の素材として活用できると分かりました。そのため、今後はインターネットでリアルタイムに現場状況が確認できるWebカメラなどを使用し、その効果を検証していく必要があります。
動線解析