ダムを安全に運用するための設備設計
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ダムを安全に運用するための設備設計
ダムを管理するための設備としては以下の項目があります。
①受変電設備:
ダムの管理所やゲートを動かすために必要な電源設備
②予備発電機設備:
停電してもゲートを動かし洪水調節を行うために必要な設備
③放流警報設備:
ダムからの放流により河川の急激な水位上昇が発生する前にサイレンなどで周知する設備
④テレメータ観測設備:
河川の水位や雨量などを無線などで収集する設備
⑤ダム管理用制御処理設備:
ダムコンと呼ばれ、ゲートの遠方操作や流量演算などを表示、保存、印字などを行うための設備
⑥CCTV 監視設備:
カメラでダム湖や放流状況などを監視する設備
⑦堤体観測設備:
ダムの漏水量や歪みなどを測定するための設備
⑧地震観測設備:
ダム地点での地震を観測して、一定の震度以上を観測した場合には点検を行う。
⑨気象観測設備:
気温、湿度、風向風速、気圧などを観測する設備
⑩係船設備:
ダム湖の巡視船や水質測定、流木などの除去を行うためのボートを格納するための設備
⑪遠隔監視操作設備:
ダムコンと接続して、ダム地点とは離れた場所でダムのデータ監視やカメラ映像などの監視を行うための設備
⑫その他設備(多重無線、移動無線、電話、水質観測設備など)
放流警報設備
更新設計では、ダム管理用制御処理設備、テレメータ観測設備、放流警報設備、CCTV設備についての設計を行いました。
ダム管理用制御処理設備は、ダム管理上重要な施設であり、システム全体として『ダム管理用制御処理設備標準設計仕様・同解説 平成28年8月』(国土交通省)に準拠し、安全性の確保、信頼性の確保、操作性の確保、ダムコンの適正な整備(他の設備との接続方法の標準化、コスト縮減のための新技術採用)を考慮して、設備を冗長化し、光ファイバーによるデータ伝送により雷害対策を行うなど安全性や信頼性の確保を行って設計をしています。
テレメータ観測設備は、その名の通り遠隔地の測定データをダム管理所まで伝送して測定値を記録するための設備で、主に無線でデータを観測します。ダムの場合は主に雨量と河川の水位を観測設備を設計します。
放流警報設備は、法律により設置が義務づけられていてダム下流の河川堤防内に居る人たちにスピーカーやサイレン、表示板などで危険を知らせ堤防の外に避難するように通報・表示する設備の設計をします。
CCTV設備は、ダムを目視で監視するのに管理所から死角になるような場所を監視するために設置します。特にダムからのゲートや放流状況、ダム湖や河川の全体的な状態監視など多くの場所を監視対象として設計されています。
CCTV設備
プロジェクト詳細