海の生態系を活用した、環境・社会・経済の好循環
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海の生態系を活用した、環境・社会・経済の好循環
1859年の開港以来、港を中心として発展してきた横浜市。海とのつながりを活かしたまちの発展・活性化に向け、現在、「海洋都市 横浜」の実現を目指す取り組みが進められています。このような背景のもと、2011年から海洋資源を活用した温暖化対策プロジェクト「横浜ブルーカーボン」の取り組みが始まりました。
ブルーカーボンとは、海洋生物により吸収・固定される炭素のことで、2009年に国連環境計画(UNEP)が命名・発表しました。当時、ブルーカーボンは森林によるCO₂吸収量(=グリーンカーボン)に匹敵、あるいはそれ以上のポテンシャルを持つ新たな吸収源として注目を集めていたものの、詳細なメカニズムが解明されておらず、ブルーカーボンを増やす取り組みが推進されていないという課題がありました。
約140kmの海岸線を持つ横浜市は、そのポテンシャルに着目。当時、京都議定書ではCO₂吸収源として正式に認められていなかったブルーカーボンを活用するプロジェクトを、世界に先駆けて開始しました。
ロゴマーク
市民参加によるアマモ場現地調査(海の公園:2015年)
本プロジェクトの推進にあたり、以下の技術支援を行いました。
1.独自のカーボン・オフセット制度の構築
ブルーカーボンは、国際的に正式なCO₂吸収源として認められておらず、既存のクレジット制度(J-クレジット制度など)では認証対象外となっていたため、独自の制度を構築する必要がありました。そこで、先行事例調査や有識者との議論などを重ね、CO₂削減量算定手法を含めた制度の素案を作成。2014年度の社会実験を経て、世界でも例のない、ブルーカーボンを活用した独自のカーボン・オフセット制度を構築しました。
2015年度に横浜市漁業協同組合、(株)横浜八景島の取り組みにより創出されたクレジットを、トライアスロン大会で活用して始まった制度ですが、現在では多くの関係者が関わり、クレジットの売上金が環境保全活動に活用されるなど、豊かな海づくりの実現に向けた取り組みが進められています。
2.ブルーカーボンが有する機能の見える化
“ブルーカーボン”に限らず、エネルギー・食料・バイオマスといった豊富な海洋資源の活用によるCO₂削減を“ブルーリソース”と名付け、“親しみやすい海づくり”を進める点が、横浜ブルーカーボン事業の特徴です。
このブルーカーボン(アマモ場におけるCO2吸収・固定量)や、ブルーリソース(ワカメの地産地消、海水ヒートポンプ導入、LNGタグボート導入など)の価値の見える化(定量評価)について検討を行い、オフセットクレジットの発行を行いました。
横浜ブルーカーボンの枠組み
横浜ブル-カーボン・オフセット制度の実施状況(2018年度)
プロジェクト詳細