ビッグデータに付加価値を
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ビッグデータに付加価値を
私たちは、様々なプロジェクト・業務を通じて道路・交通課題を解決するための企画・計画・調査・設計・評価・維持管理等を行っています。多岐にわたる分野で活用が進められているビッグデータ。私たちが扱うビッグデータは、従来から活用している官公庁のオープンデータや各種統計データの他、車や人の移動履歴情報などがあります。これらの移動履歴情報は個人の特定ができないように加工された緯度経度・時刻情報を基本とし、対象とする範囲や期間によっては数億レコードにも及ぶビッグデータとなります。
これらのビッグデータは、解析をしなければ単なる数字の羅列でしかありませんが、目的に応じて様々な解析(※)を実施することにより、渋滞発生箇所・事故危険箇所などの課題の可視化、さらには課題の要因分析や道路整備の効果検証を行うための基礎情報として付加価値を与えることができるのです。
(※交通ビッグデータの解析により、旅行速度/旅行時間/損失時間/トリップ長/経路/発着エリア/滞在エリア/滞在時間/急減速箇所/急ハンドル箇所など、様々な情報を見出すことができます)
交通ビッグデータの解析による渋滞箇所・時間の可視化例
国道357号(西行き)お台場中央交差点付近では、平成28年3月に開通した東京港トンネルに向かう交通が集中し、渋滞が発生していました。川崎国道事務所はこの渋滞を解消すべく、東京港トンネル西行きを延伸することで交差点を通過せずに東京港トンネルの侵入が可能となる入口を追加しました。
本プロジェクトでは、この事業による整備効果を“的確に捉え”、さらにそれを“可視化”するため、ETC2.0プローブ情報等のビッグデータ解析によって事業実施前後の通過速度の状況を左折車・直進車・右折車別に捉えるとともに、写真や図を用いて整備効果をとりまとめました。
お台場中央交差点付近と令和元年6月3日に開通した東京港トンネル(東行き)
本プロジェクトは、幹線道路及び生活道路における交通事故対策について多角的な視点からの効果検証と、誰にでも分かりやすい評価資料の作成が求められました。当社は事故データ分析や利用者へのヒアリング、現地診断など、様々な指標を用いて効果検証をした上で、さらにビッグデータ解析による効果検証を行いました。
偶発的な要因で発生することがある「事故」のデータからは明らかにしづらい「潜在的な事故危険箇所」として、ETC2.0プローブ情報の急減速データを活用し、対策効果の把握を行いました。ビッグデータ解析により、交通安全対策のPDCAサイクルを効率的かつ効果的に回すことができました。
生活道路の交通安全対策
(小学校の前の道路に可搬型のハンプを設置)
プロジェクト詳細