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鳥取自動車道 佐渕トンネル(Ⅱ期線)詳細設計
実績

超近接した新設トンネルを安全に設計する

鳥取自動車道
佐渕トンネル(Ⅱ期線)詳細設計

# 官公庁のお客様 # 国内 # 交通基盤 # トンネル # 国土保全

超近接するⅡ期線トンネルを
どのように設計するか

本業務は中国横断自動車道姫路鳥取線のうち鳥取自動車道に位置する佐渕トンネルのⅡ期線トンネル(L=201m)の詳細設計です。鳥取自動車道はⅠ期線として平成25年度に暫定2車線で供用が開始されており、Ⅱ期線トンネルは供用中のトンネルへの影響を把握したうえで設計を行う必要がありました。
Ⅱ期線トンネルとⅠ期線トンネルが最も近接した箇所は約4~5mです。Ⅱ期線トンネルの掘削により、新たな荷重や変位、変形が生じる恐れがありⅠ期線トンネルへの影響が懸念されました。また、地質が硬質な花崗岩のため、トンネル掘削方式は通常、発破掘削となりますが、発破振動によるⅠ期線トンネルへの影響が懸念されました。
そういった背景により、Ⅱ期線トンネルの設計をするにあたって、Ⅰ期線トンネルへの影響についての検討を行いました。

  • 佐渕トンネル 平面図

  • 佐渕トンネル 横断図

精密な調査と工法による
安全な設計を実施

Ⅱ期線のトンネル掘削による影響はⅠ期線トンネルの構造や地山条件によるため、これらの条件を反映した検討が必要でした。そこで、Ⅰ期線トンネルへの近接影響は2次元FEM解析を用いて影響予測を行いました。トンネルの内空変位や地山のひずみより地山の安定を、またⅠ期線トンネルの覆工コンクリートの応力より覆工の安定を評価し、Ⅰ期線の安全性が確保できたことを検証しました。
また、発破振動によりⅠ期線トンネルの覆工コンクリートへの影響を検討した結果、通常の発破掘削では影響が大きいという結果がわかりました。そこで、トンネル掘削方式を地質が硬質な花崗岩であることを踏まえて、Ⅰ期線トンネルの安全を確保するため、無発破掘削工法である割岩工法による掘削を選定し、設計に反映させました。



※2019年9月時点での情報です。

  • 2次元FEM解析ひずみ図(静的影響検討)