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災害・観光・医療アクセスを叶える 新宮紀宝道路 JR高架橋 建設プロジェクト
実績

住民の安全・安心、観光活性化、救急医療サービスの向上に貢献。

災害・観光・医療アクセスを
叶える
新宮紀宝道路 JR高架橋
建設プロジェクト
 

# 官公庁のお客様 # 国内 # 交通基盤 # 橋梁構造 # 鉄道

災害時における緊急輸送道路ネットワークの確保

一般国道42号新宮紀宝道路は、紀伊半島東部の沿岸部に位置し、三重県南牟婁郡紀宝町~和歌山県新宮市を結ぶ自動車専用道路です。この道路の整備によって、
①南海トラフ地震の発生により予想されている津波に対する災害時の緊急ネットワークや、一時的な避難場所として市民の安全と安心を確保
②紀伊半島を半周する広域周遊観光ルートの一部として、観光客の誘客や地域振興への貢献
③拠点医療機関へ搬送時間の短縮、搬送時の処置の安定、患者への負担軽減による救急医療サービス向上と地域医療連携支援
等の効果が期待されています。
このような背景から事業化された新宮紀宝道路ですが、JR紀勢本線を跨ぐ箇所に計画されたJR高架橋について、近隣の住宅や耕作地への影響、複雑な地盤条件や工事中のJR紀勢線の安全運行確保、また将来の維持管理等の様々な課題を解決すると共に、近傍に計画されているインターチェンジや周辺施設との整合を図りながら、速やかに建設工事に着手すべく高架橋の詳細設計を実施しました。

  • 上部工架設前のJR跨線部(P4~A2間)

新技術・新工法や複合的な検討で問題解決

JR高架橋は、様々な架橋制約条件を満すと共に、構造性・経済性・施工性・維持管理性・環境・景観性に優れた橋長L=276.0mの鋼5径間連続非合成少数鈑桁橋です。橋梁計画における大きな課題として、施工期間中のJR紀勢本線の安全運行確保や複雑な地盤条件への適切な対応が求められました。
JR紀勢本線の安全運行確保に対しては、軌道に対する近接判定を実施すると共に、軌道近傍における土留め掘削による軌道変状への影響をFEM解析により確認しました。さらに鋼桁の架設では、ヤードで地組立てした鋼桁をき電停止が可能な夜間に送り出すことで、運行への影響の最小化を実現しました。
また、支持層の起伏が激しく極めて軟弱な表層・中間層で構成される複雑な地盤条件に対しては、新技術・新工法である内面リブ付き鋼管巻き場所打ち杭や橋台背面への土圧軽減工法の採用に加え、弾性支承を併用した多点固定形式の適用により、地震時水平力を効率的に分散する等、複合的な検討で課題を解決しました。


※2021年9月時点の情報です。

  • 下部工施工状況(P1側から終点側を望む)

プロジェクト詳細

    業務名 :新宮紀宝道路JR高架橋詳細設計業務
    発注者名:国土交通省 近畿地方整備局 紀南河川国道事務所