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活火山と共生するため最適なインフラの整備を
実績

インドネシア国プロゴ川下流地域
メラピ火山緊急防災事業

活火山と共生するため
最適なインフラの整備を

# 官公庁のお客様 # 海外 # 水資源 # 防災危機管理 # アジア # 砂防

2010年の噴火で増大した災害リスクを軽減せよ

メラピ火山は、インドネシア国ジャワ島のジョグジャカルタ特別州と中部ジャワ州の境界に位置する、世界で最も活発な活火山の一つです。山麓には人口約300万人の市街地が広がり、世界遺産のボロブドゥール遺跡やプランバナン遺跡、国際空港といった重要な保全対象が存在します。一方で、この地域は噴火のたびに火山泥流をはじめとする災害に苦しめられてきました。
メラピ火山では、1969年の噴火を契機に火山防災事業が着手され、日本の技術協力の下、インドネシア国家予算や3期にわたる円借款事業が実施されるなど、山麓地域には約250基の砂防設備が建設されてきました。
しかし、2010年に発生した噴火は、記録に残る過去最大規模のもので、大量の火砕流や火山灰が放出された結果、山麓地域ではさまざまな災害が発生。なかでも、2010年11月5日の火砕流は、南東斜面のゲンドール川に沿って山頂から約15kmの地点まで流下し、河道を埋没させるとともに、多くの犠牲者をもたらしました。また、南西斜面のプティ川では、山体に堆積した大量の火山灰が豪雨のたびに侵食されて火山泥流となり流下・氾濫し、付近の国道が頻繁に寸断されるようになりました。

  • 噴火後、プティ川付近の国道を埋め尽くした土石流(2010年)

  • 火砕流で埋没したゲンドール川の河道(2010年)

限られた予算で最大限のインフラ整備を

本プロジェクトでは、火山泥流への構造物対策として、以下を主として行いました。

1.火砕流で埋没したゲンドール川の氾濫リスクを軽減するため、火山泥流を導流・貯留させるサンドポケットの設計・施工管理
日本の技術協力で1970~1980年代に建設された既存サンドポケットを強化して機能向上を図り、防災上の目的を達成しました。

2.プティ川付近の国道の機能を維持するため、火山泥流を安全に流下させる放水路の設計・施工管理
1980年に策定されたマスタープランの河道改修計画に基づき、延長2.7km、川幅70mの河道を新たに開削し、河道を直線化する大工事に挑みました。

本来、サンドポケットや放水路のような砂防設備は、火山泥流などのハザード発生時に初めて機能を発揮しますが、インフラがまだ十分に整っていないインドネシアでは、予算に対する整備効果を最大化させるため、平常時においても地域住民の生活環境向上に寄与する機能も付加することが求められます。本プロジェクトでも、地方政府の要望に基づき、サンドポケットの堰堤に橋の機能を付加したり、放水路の河床を安定させる床固工にかんがい用水の取水機能を付加したりするなどの取り組みを行いました。
2020年までにサンドポケット、放水路ともに竣工し、地域住民の安全と生活を守る、不可欠なインフラとなっています。




※2020年9月時点での情報です。

  • サンドポケットを構成する橋を兼ねた床固工

  • プティ川の放水路

プロジェクト詳細

    業務名 :Urgent Disaster Reduction Project for Mount Merapi and Lower Progo River Area (II), IP-566
    発注者名:インドネシア国公共事業省水資源総局