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ウクライナにおける水資源分野に関する情報収集および案件形成検討業務
実績

戦禍と老朽化に直面する
ウクライナ水資源施設の復興支援

ウクライナにおける
水資源分野に関する情報収集
および案件形成検討業務

# 官公庁のお客様 # 海外 # 水資源 # ウクライナ

日本の復興技術を戦禍のウクライナへ

本業務は、戦禍とインフラの老朽化に直面するウクライナの水資源分野の復興に向け、日本の知見と技術を活用した支援の可能性を探ることを目的としています。2022年2月に始まったウクライナへの軍事侵攻では、貯水池、灌漑システム、ダム、および重要な機関の構造物が標的とされ、水資源施設の機能停止や水供給システムへの深刻な障害を引き起こしています。さらに、ウクライナ国内にある18,000以上の水資源インフラ施設のうち、その99%以上が建設後30年以上経過しており、老朽化対策も喫緊の課題です。これまでに経験したことのない戦中復興支援においては、刻一刻と状況が変化する中で、スピーディーで柔軟な対応力が必要です。
長期化する紛争で渡航が困難な中、これまでの海外業務経験を生かし、先方に負担の少ない円滑なコミュニケーション方法を模索しながら本業務を実施しました。また、当社には日本や世界の災害復旧・復興に携わってきた豊富な経験と知見があります。それらと日本の持つ技術力を組み合わせ、一日も早い復旧・復興を実現させるべく、当社のあらゆる分野のプロフェッショナルが集結した「チーム八千代」で業務に取り組みました。

  • ダムの破壊により浸水した地域(キーウ州)

  • ウクライナの独立広場にある戦死者を示す旗

「チーム八千代」で
工夫を凝らした技術提案を

本業務では、どのような情報を、どのように集めるかという情報収集そのものが重要でした。戦時下の渡航制限がある中で、当社のウクライナ人社員が窓口となり、オンラインミーティングとチャットアプリを使い分けることで、不必要な会議を削減し、柔軟かつ密にコミュニケーションを継続しました。このような方法で質問票やヒアリングにより情報収集を行った結果、大小含めて100件を超える施設・設備・機材への支援要望が挙がりました。これらを水系や関連する機材などで整理・分類した上で評価基準を設定し、支援効果と実現性の高い4件へと絞り込みました。
さらに、これら4件に対して、短期(戦中)、中期(停戦後3年)、長期(停戦後4~10年)の期間ごとに支援の内容と活用できる本邦技術を検討し、整理しました。短期支援としては、建設機械や排水管などの資機材供与や、測量や調査を行うための空中・水中ドローンなどの調査機材供与とこれらを用いた調査、さらにはフィージビリティスタディ(※)の実施を提案しました。さらに、中期支援として技術協力プロジェクトや施設の復旧工事の実施、長期支援としてダムなど大規模な復旧工事の実施を提案しました。
また、ウクライナのインフラが老朽化している現状を考慮し、ドローンや衛星を活用した老朽化調査や、日本のダム再生技術も併せて紹介しました。ウクライナへの渡航の制限はありましたが、業務の最終段階ではウクライナを訪問することができ、現地で水資源庁の方々に業務報告を行うことができました。
今回は提案にとどまりましたが、今後もウクライナ支援を継続していく中でこれらのプロジェクトを実現し、ウクライナの復旧・復興の道のりを共に歩んでまいります。


※フィージビリティスタディ:新規事業やプロジェクトが実現可能かどうかを調査・分析する手法のこと


※2025年6月時点の情報です

  • ウクライナ国水資源庁との協議

  • ダムの健全度評価に適用できる当社の「改良型弾性波探査技術」

プロジェクト詳細

    業務名 :2024 年度 ウクライナにおける水資源分野に関する情報収集及び案件形成検討業務
    発注者名:国土交通省 総合政策局