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道路インフラ施設の
高速道路の盛土の崩壊を防ぐ
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高速道路の盛土の崩壊を防ぐ
産業や生活を支える高速道路は、大半の路線が建設後30年以上経過しており、近年増加する集中豪雨や大規模地震等に起因した盛土のり面の崩壊が多く発生しています。
盛土のり面の崩壊の特徴としては、集中豪雨の増加により盛土内に雨水や地下水が侵入し盛土の強度が低下していること、強い地震が作用していること、建設発生土の有効利用により複数種類の土が使用されていること等、水や地震の作用や土の劣化が影響していると考えられています。
これを受けて、高速道路会社では盛土のり面の崩壊対策として、盛土内の水を排除する方法(盛土内浸透水排除工)や盛土内に鉄筋等を打設して盛土を強固にする方法(盛土補強土工)等が検討されています。
当社においても、同社と共に盛土のり面の長寿命化に向けた検討を実施しています。
盛土のり面の補強例
(出典:NEXCO設計要領)
盛土の補強方法の一つである盛土補強土工法は、全国的にも適用例が少ないため、その補強効果や補強材配置に関する知見は多くはありません。模型盛土で振動実験を行ったところ、補強材量に応じて補強効果が発揮され、盛土が崩壊しにくくなることが確認されました。
当社では、盛土のり面の補強に関する検討として、ボーリング調査や土質試験、模型実験、数値解析等を実施し、盛土の補強メカニズムの解明や設計法の確立、コスト縮減方法等について検討しています。
今後はこの知見を活用して、高速道路以外の国道、県道、市町村道の道路盛土や河川堤防、ため池堰堤等の水防施設、宅地造成盛土等、様々な盛土構造物の長寿命化に向けて取り組んでいきます。
盛土の振動実験例
プロジェクト詳細