次世代公共交通システム(LRT)による
まちの活性化の取り組み
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次世代公共交通システム(LRT)による
まちの活性化の取り組み
JR吉備線(桃太郎線)は岡山市と総社市を結ぶ交通軸ですが、運行本数がピーク時で1時間に3往復、オフピーク時は1時間に1往復と少なく、並行する路線バスも運行本数が少ないため、交通軸として脆弱な現状です。並行する道路は慢性的な混雑が発生している点、沿線に歴史的な観光地群が点在している点、沿線地域は市内でも高齢化が進んでいる点などを考慮し、JR吉備線の活用による沿線の活性化、観光資源の活用、公共交通の利用促進を行うため、JR吉備線のLRT化基本計画案を検討しました。
当社はJR吉備線沿線の人口分布や観光資源に関する現状や将来像、岡山市や総社市の上位計画などより、JR吉備線のLRT化の必要性を整理しました。また、LRT化に際する需要予測、新駅の候補箇所の検討、鉄道事業の採算性の分析、費用対効果の分析、持続可能な経営手法の検討などを行い、将来にわたって持続可能な交通手段としてのLRT化の検証を行いました。
吉備線LRT化の基本方針
出典:吉備線LRT化基本計画素案(H26.12)
既存鉄道のLRT化に向けては、「LRTの運行サービス」「インフラ面の制約解消」「必要な需要量」「持続可能な経営手法と費用負担」「期待される効果」がポイントとなります。
吉備線の取り組みでは、現在の需要量からLRTによる必要な運行サービスを設定し、これを達成するインフラ面の整備内容、それに要する費用などを算出しました。経営手法については、初期投資費と毎年発生する運賃収入、運行経費から、30年間のキャッシュフローを計算し、自治体や鉄道事業者が負担すべき費用、可能性のある経営手法(公設民営、第三セクター、既存事業者による運行等)を整理しました。
また、まちづくりへの寄与を高めるため、LRT化に付随した新駅について、沿線の人口分布や施設配置などから候補箇所を検討しました。また、LRT化に合わせた路線バスの見直しとして、LRTの駅で結節点となる箇所を設定し、幹線と支線の考えによる再編案を作成しました。
本業務を踏まえ、現在、岡山市・総社市・JR西日本において吉備線のLRT化の推進に向けた調整等が実施されており、今後、3社の協議が整い次第、具体的な計画の策定、事業の実施が進むと予想されます。
吉備線のLRT化により期待される効果
出典:吉備線LRT化基本計画素案(H26.12)
吉備線のLRT化による事業運営計画の考え方
出典:吉備線LRT化基本計画素案(H26.12)
プロジェクト詳細