石積埋立処分場第2期整備事業における
設計、施工監理
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石積埋立処分場第2期整備事業における
設計、施工監理
仙台市は人口100万人を超える東北の中心都市です。自然と調和した持続可能な都市づくりを目指し、市民の日常生活に伴い排出されるごみに対し減量・リサイクルに取り組むとともに、それでも生じてしまう焼却灰や不燃物残渣は石積埋立処分場に最終処分しています。埋立処分場は、ともすれば迷惑施設と思われてしまいますが、衛生的な環境を創生するために日常生活を最下流から支える、縁の下の力持ちです。
石積埋立処分場は全体で約640万m3の埋立容量を有し、その規模は国内トップクラスです。第1期埋立処分場(約230万m3)は昭和61(1986)年から供用してきましたが、残余容量が少なくなってきたことに加え、平成23(2011)年の東日本大震災により発生した震災廃棄物を受け入れたことから、第2期埋立処分場を整備することとなりました。
第2期埋立処分場の埋立容量は約410万m3ありますが、まずは15年間分の最終処分量に相当する90万m3を第1区画として設計しました。埋立処分場のコンセプトは「安全で安心できる」施設であり、様々な技術や設備を効果的に導入し、安全性の高い施設とすることがミッションでした。
第2期埋立処分場の竣工の状況
ごみの安定かつ適正な処理を行うためには、埋立処分場が機能的・構造的に安全でなければなりません。
そこで、雨水がごみに触れることで生じる汚水(浸出水)を埋立地から外に漏らさないよう埋立地内部に二重遮水シートを設けました。さらに、万が一にも遮水シートが損傷し浸出水が漏水してしまった際に速やかに漏水箇所を特定できるよう電気的漏水検知システムを導入しました。また、埋立地内の浸出水は水処理施設で処理した後、周辺の河川ではなく下水道に放流するよう計画しました。処理フローは、凝集沈殿処理+生物処理+砂ろ過処理で、災害廃棄物の受け入れにも対応できる能力を有しています。
工事発注時には、総合評価方式による発注を提案し、単なる価格だけで施工者を決めるのではなく、技術的な提案を競わせることで市にとってより良い品質の施設を得られるよう支援しました。工事では、市監督員を支援し、複数の工事施工者を指導することで工事の円滑な履行及び品質確保を図るよう工事監理を行いました。
石積埋立処分場第2期第1区画は平成30(2018)年度より供用開始し、仙台市のごみ処理を支えています。
新処分場の施工状況(造成工事)
新処分場の施工状況(遮水シート工事)
プロジェクト詳細