日本初!
陸上競技のトレーニングに特化した
スポーツ合宿拠点
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日本初!
陸上競技のトレーニングに特化した
スポーツ合宿拠点
鹿児島県では、「スポーツ観光王国かごしま」の推進と、JR九州新幹線全線開業の効果を大隅地域にも波及させ、交流人口の拡大やスポーツ合宿のさらなる誘致を目指していました。大隅地域におけるスポーツ合宿の受入れ数は、自治体や観光団体などとの連携によるスポーツキャンプ誘致の積極的な誘致活動により、鹿児島県全体の3割を占めるなど、県内で最も多い地域となっていました。
しかし、合宿競技種目の偏りや、一定レベルを満たした施設の不足が課題として指摘されていました。特に陸上競技のスポーツ合宿に着目すると、対象施設は県全体の1割程度にとどまっており、合宿種目としても、主に専用施設を必要としない長距離(ロードコース)が多い状況でした。そのため、今後、短距離や跳躍、投てきにも対応した陸上競技の合宿誘致に取り組むことで、新たな合宿需要を拡大させることが期待されていました。
そこで、2014年度末に閉校した大崎町にある県立有明高校の跡地(約9.4ha)を活用し、日本で初めて陸上競技のトレーニングに特化したスポーツ合宿拠点施設を整備することになり、当社は設計業務に取り組みました。
整備前の県立有明高校鳥観図
出典:大隅地域スポーツ合宿の拠点施設整備基本計画
(鹿児島県)
ジャパンアスリートトレーニングセンター大隅(北側より)
本プロジェクトは、学生や一般のアマチュアからパラリンピックを含む国内外のトップアスリートまで、幅広い利用者に快適で魅力的なトレーニング空間を提供することを目的としています。
そのため、以下の施設を整備することとし、全体配置や各施設の形状・仕様について検討しました。
管理棟・体育館・トレーニングルームの建物は、高校の校舎・体育館・武道場を改修・活用することで、整備コストの削減に貢献しました(建築設計は地元建築設計事務所が実施)。
また、設計完了後の2017年度には、本施設の収支や事業計画など、管理運営のあり方を検討するための資料作成も行いました。
本施設は、国内最高水準の「ジャパンアスリートトレーニングセンター大隅」として2019年4月に供用を開始しました。供用にあたり鹿児島県は、地元の鹿屋体育大学と陸上競技の競技力向上に係る連携協定を締結しました。
その成果は早くも現れ、2019年5月に本施設で事前合宿を行ったトリニダート・トバゴ共和国のリレーチームが、同月開催された「IAAF世界リレー2019横浜大会」で金メダルを獲得しました。本施設が、国内外のトップアスリートが集まるトレーニングの聖地(メッカ)となることが期待されます。
※2020年1月時点の情報です。
陸上競技場と室内競技場
出典:施設パンフレット(鹿児島県)
雨天でも利用可能な屋根付き投てき練習場
体育館を改修整備したトレーニングルーム
プロジェクト詳細