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合理性とデザイン性を両立させた延岡駅前広場周辺の景観作り
実績

複合公共施設整備と一体となった
駅前広場のリニューアル

合理性とデザイン性を両立させた
延岡駅前広場周辺の景観作り

# 官公庁のお客様 # 国内 # 都市・地域 # ランドスケープデザイン

空洞化に歯止めがかからない延岡駅周辺地区に
再度の賑わいを創出する

延岡駅周辺地区は、商業機能を中心に多様な都市機能を備えた都市核を形成する「延岡市街地北部拠点地区」に位置し、古くから延岡市の玄関口として栄えてきました。しかし、人口減少や郊外型店舗の進出、消費者ニーズの変化に加え大型商業施設の撤退等により、商業地としての魅力が失われつつありました。これまでも様々なハード整備対策が進行しましたが、空き店舗率も高く、歩行者通行量も減少するなど、商店街の空洞化に歯止めがかからない状況でした。このため延岡市は、平成23年度(2011年)に「延岡駅周辺整備基本計画」を策定し、駅の利便性を向上させ、市民活動による賑わい創出を図るため、拠点となる複合施設整備を行うこととしました。
本プロジェクトは、上記の「延岡駅周辺整備基本計画」や「延岡駅周辺整備事業 東西駅前広場実施設計業務委託(H27.3当社実施)」の内容をふまえ、東側広場(約2500㎡)及び西側広場(約2500㎡)、市営駐車場(約1800㎡)を対象にデザイン監修者である乾久美子建築設計事務所と連携しながら、修景施設等(舗装、
照明、ファニチャー、サイン、植栽等)の実施設計を行い、複合施設整備と一体となったまちの顔・賑わい空間を創出したものです。

  • ガラスとコンクリート打放しの無機質ながら、人の雰囲気が見える構造に(西側広場)

  • 構成要素をシンプルにした、人が主役の空間に(西側広場)

合理性とデザイン性が両立した
活気が感じられる修景施設の設計

本プロジェクトでは、延岡市の新しい玄関口として交通結節機能の充実を図るとともに、複合施設である駅舎と駅前広場が一体となった地域交流の場にふさわしい空間設備が求められました。
そのため、舗装、照明、ファニチャー、サイン、植栽などの構成要素の1つ1つについてデザイン監修者(乾久美子建築設計事務所)や複合施設の民間事業者(カルチャ・コンビニエンス・クラブ)と協議、調整を図りながら、設計を進めていきました。私たちが考えた重要なポイントは、公共施設整備としての合理性とデザイン性をバランスよく両立させることであり、設計方針や整備方法について、デザイン性を優先するデザイン監修者の意見と対立する場面も度々ありましたが、根気よく協議を重ね、最終的にお互いが納得できる整備内容にたどり着くことができました。
ガラスとコンクリート打放しの駅舎は、一見無機質な印象ですが、親しみやすいスケール感やガラス越しにヒトやモノが見えることで活気や賑わいがより身近に感じられるようになっていました。そこで、駅前広場も駅舎に合わせて、コンクリート平板舗装を基調とし、構成要素も必要最小限の数量をシンプルな形態で配置することで、モノの存在感を抑え、ヒト(利用者)が引き立つような空間として設計しました。
そして、2018年11月に延岡駅前広場周辺設備が完了しました。


延岡駅周辺整備プロジェクトは日本建築学会賞2020を受賞しています。


※2020年9月時点での情報です。

  • シンプルな見栄えだがスケール感に親しみがある(東側広場)

プロジェクト詳細

    業務名 :延岡駅周辺整備事業 東側広場外修景施設等設計業務委託
        :延岡駅周辺整備事業 西側広場修景施設設計業務委託
    発注者名:延岡市