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流域治水

百年先の未来に向けて
レジリエントな社会を実現する

近年、「10年に一度」といわれる大型台風や集中豪雨などの自然災害が、毎年のように発生しています。
深刻化する気候変動の影響で、この傾向は今後さらに加速するといわれています。自然災害に向けた「防災・減災・国土強靭化」への対応は、私たち総合建設コンサルタントが果たすべき重要な役割であり、使命です。百年先も続く、サステナブルな未来に向けて、私たちはレジリエントな社会の実現に貢献していきます。

流域治水オフィシャルサポーターとして
防災リスクコミュニケーションを促進

国土交通省では、気候変動の影響による水害の激甚化・頻発化に対応するため、それぞれの河川で、その流域に関わるあらゆる関係者が連携・協働して水害対策を行う「流域治水」の取り組みを進めています。
当社は、流域治水の取り組みを促進する国土交通省の「流域治水オフィシャルサポーター制度」のオフィシャルサポーターに2024年から認定されており、人々の防災意識を向上させる「防災リスクコミュニケーション」を推進しています。



防災意識レベルを見える化する「防災アニマル診断」
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防災アニマル診断



全国各地で起こる水害では、避難の遅れによって死亡者が出るなどの被害が発生しています。水害に備えるためには、住民一人一人がそのリスクを自ら認識して、主体的に行動することが必要ですが、住民の防災意識は、まだあまり高くないというのが実情です。ある流域の住民を対象として、防災意識を定量的に分析した結果では、防災意識が非常に高い住民が約1~2割存在する一方で、約7~8割がリスク認知に課題を抱えていることが明らかになっています。
災害発生時に適切な防災行動をとるためには、日頃から災害を「自分事」として捉え、備えておくことが重要です。そこで当社は、防災意識が高くない層の方にも、「楽しみながら」防災意識を持ってもらうことを目的に、親しみやすい動物のイラストを用いた「防災アニマル診断」を開発しました。フローチャートに沿っていくつかの質問に答えると、6種類の動物タイプに分類され、自身の防災意識レベルが判定できます。さらに、それぞれのタイプに必要な防災知識が解説されています。
また、「防災アニマル診断」をきっかけとして、マイ・タイムラインノートの作成を推奨、流域治水の理解浸透を図っています。「マイ・タイムライン」とは、住民一人一人のタイムライン(防災行動計画)であり、大型台風や集中豪雨などによって河川の水位が上昇したときに、自分自身が採る標準的な防災行動を時系列的に整理し、自ら考え命を守る避難行動の一助となるものです。



防災イベントや講習会での
効果的な啓発活動を実施

当社は、マイ・タイムライン講習会や地域のショッピングモールなどで行われる出前講座など、さまざまな防災イベントに出向き、「防災アニマル診断」を活用しています。これにより、参加者の防災意識レベルを把握した上で、それぞれのレベルに応じた水害リスクや避難行動の啓発活動を実施しています。



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大阪支店
河川・水工部

H.Niihara

住民の防災意識向上に向けた取り組みをはじめた当初は、住民の水害に関する理解度を把握することが難しく、苦労することも少なくありませんでした。住民に水害リスクや避難行動などを説明する際には、住民の防災意識レベルを瞬時に把握する必要があるため、その仕組みが求められていました。住民の防災意識レベルをすぐに把握できる「防災アニマル診断」の導入により、より効果的にアプローチできる環境が整備され始めています。
私たちは、「防災アニマル診断」の活用を通じて、より効果的な防災意識の向上につながる社会にしていきたいと考えています。


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講習会や防災イベントでの防災意識を向上




要配慮者利用施設の避難訓練計画支援
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国内事業部
河川部

M.Yamauchi

当社は、要配慮者利用施設※1を対象とした、水害時における避難訓練の企画支援・運営支援なども行っています。要配慮者利用施設では、避難確保計画を作成しているものの、効果的な避難訓練につながっていないケースが少なくありません。 そこで、避難訓練や施設ごとのタイムライン作成などに関する講習や意見交換会を実施しています。意見交換講習会ではワールドカフェ方式※2により、参加者とともに課題抽出や解決策についての議論や情報共有を図り、避難訓練の計画策定や防災行動の拡充を推進しています。

※1:社会福祉施設、学校、医療施設、その他の主として防災上の配慮を要する方々が利用する施設
※2:カフェのようなリラックスした雰囲気の中で、少人数のグループで対話を重ね、参加者全員でアイデアや意見を共有する手法



DXを活用したデジタル・マイ・タイムラインで
さらなる防災力向上
「防災アニマル診断」アプリを開発

防災リスクコミュニケーションのさらなる進化に向け、当社では「防災アニマル診断」アプリを開発しました。このアプリにより、スマートフォンなどのデジタルデバイスで、家庭や学校で「いつでも、どこでも」、防災意識レベルを見える化する「防災アニマル診断」ができ、短時間でオリジナルのマイ・タイムラインを簡単に作成できます。
また、他の方の防災アニマル診断結果やマイ・タイムラインの結果を見ることができます。それにより防災意識レベルを相対的に確認し、作成したマイ・タイムラインの見直し・改善につなげることが可能です。
DX活用による「防災アニマル診断」アプリを通じて、私たちはさらなる防災力の向上を推進します。
▶「防災アニマル診断」アプリはこちら:https://bosai-animal.jp/dev/



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「防災アニマル診断」アプリ



水害から誰一人取り残さない社会へ
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国内事業部
河川部

H.Takemura

かつて人々の生活の中で身近であった川や水害対策は、現在では馴染みの薄い存在になっています。今後起こりうる水害に備えるためには、水害をより「自分事化」し、水防災意識を高めることが求められています。一方で、より一層進むとされる高齢社会や人口減少社会を念頭に置き、水害リスクを考慮した土地利用を進めていくことも重要です。私たちは、人々の意識の変容と水害リスクを考慮した土地利用の両側面から、これからの時代に合った水防災意識社会を再構築する必要があると考え、将来を見据えたテーマにも積極的に取り組んでまいります。

この世界に、新しい解を Innovative solutions for the society