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循環型社会の構築

マテリアリティ

当社は、海洋プラスチックごみの大きな要因となる川ごみの多くが、河川表面を浮遊することに着目。デジタルビデオカメラで河川表面を垂直に撮影することで、川ごみの流下する実態が把握できる川ごみ輸送量計測ソフトウェア「RIAD」を、2021年に東京理科大学とともに開発しました。2025年からは、河川表面のプラスチックごみ輸送量を把握するほか、AIによりごみの種類を自動で検出・分類する川ごみモニタリングシステムPRIMOS(Plastic Runoff Identification,Monitoring & Observation System)を愛媛大学の片岡智哉准教授と共同開発し、製品化・提供しています。

ソリューション事例

世界的な海洋プラスチックごみ問題の解決に向けて

PRIMOSが社会課題解決のきっかけに

社会課題は複雑化しており、一つの専門分野だけでは解決することが困難です。海洋プラスチック問題につながる川ごみも、その解決には、河川や港湾、環境、廃棄物処理、まちづくり、資源循環など、さまざまな分野が連携して多面的にアプローチすることが必要です。PRIMOSは、川ごみの実態やその背景にあるさまざまな課題を抽出する、いわば海洋プラスチック問題を解決する糸口であり、きっかけとなるものです。課題が明確になれば、目標ができます。目標ができれば、効果が測れます。それが一つの解決策ではないかと考えます。

海洋プラスチック問題の解決には、「プラスチックごみを減らす」という受動的なアプローチだけでなく、プラスチックがライフサイクル全体で環境や社会に与える負の影響を最小限に抑え、持続可能な社会を構築する、包括的で長期的な視点が必要です。その視点で、行動変容や社会システムの変革など、抜本的な働きかけをしなければ、サステナブルな社会を構築することはできません。

当社には、川ごみモニタリングの圧倒的な実績と経験があります。また60年以上にわたり、総合建設コンサルタントを担ってきた当社には、多岐にわたる分野で蓄積されてきた知見やノウハウが多分にあり、この問題を解決に導き、さらにそれを日本や世界に広げるポテンシャルがあります。当社の実績を活かしながら、新しい技術やチャレンジによって、次の解につなげていくこと、PRIMOSはその最初の第一歩です。

国内事業部 環境計画部
事業開発本部 開発推進部兼務
コンサルタント
後藤 早苗

※2025年6月時点

社会課題

世界的な海洋プラスチックごみ問題

海洋汚染や生態系に影響を及ぼす海洋プラスチックごみの7~8割は、川を経由して、陸域から海洋に流出しています。しかし、川から海洋への流出実態が把握できていないため、流出抑制の対策が難しいのが現状です。
現在、海に存在するプラスチックごみは1億5,000万tともいわれ、2050年までに魚の重量を上回るプラスチックが海洋環境に流出することが予想されています。

※出典:The New Plastics Economy: Rethinking the future of plastics
(エレン・マッカーサー財団)

現状の海洋プラスチック問題
当社の強み

AIで川ごみを自動検出・分類

PRIMOSは、河川表面のプラスチックごみ輸送量を把握するほか、AIによりごみの種類を自動で検出・分類できる川ごみモニタリングシステムです。高い精度でペットボトルなどのプラスチックを検出でき、環境保全活動に向けた効果的なデータ収集を実現します。河川の水位変動にも対応し、洪水時でも安定した検出性能を発揮します。

河川を流れるペットボトルを検出・分類
散乱ごみや不法投棄がない世界の社会実装

PRIMOSによる継続的な川ごみモニタリングデータから、川ごみ対策の効果を検証し、定量的に相関および因果関係を確認することができます。川ごみが多く流出する地点や時期を把握することで、効果的で効率的な清掃活動の実施やごみステーションの設置箇所の検討などの対策を講じることが可能です。

2023年に開催されたG7広島サミットでは、2040年までに海に流出するプラスチックごみをなくすことで合意しました。世界的な海洋プラスチックごみ問題の解決に向け、当社はPRIMOSを日本だけでなく海外にも展開し、散乱ごみや不法投棄がない世界の社会実装を目指していきます。

川ごみ削減の
社会実現
持続可能な
開発目標達成

山口県海洋ごみの発生抑制対策を検討

ごみの見える化により、効果的な発生抑制対策へ

山口県は、海岸で集められたプラスチックごみからアップサイクルの買い物かごを作製し、県内のスーパーマーケットで利用するなど、市町村や民間団体、企業と協力して、海洋プラスチックごみ問題への対策を積極的に進めている自治体です。当社では、その山口県における委託事業として、海洋ごみの発生抑制対策を検討するため、椹野川流域を対象に、河川を漂うごみや河川敷に散乱するごみの実態調査と取りまとめを実施しました。調査により、雨が強く降る前後で、特にプラスチックごみの輸送量が上昇する傾向がみられました。今後は、ごみの種類や位置情報といったデータを「見える化」し、地域の清掃活動と連携することで、より効果的なごみ発生抑制対策が期待できると考えています。

※廃棄物に新たな価値を与えて再生すること

サステナビリティ

ーESGの取り組みー