建設分野のニーズ×ICT分野のシーズ
マッチングにより生産性向上
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建設分野のニーズ×ICT分野のシーズ
マッチングにより生産性向上
今後10年のうちに、建設産業従事者の約半数が60歳以上になると見込まれています。また、今後も少子高齢化の加速とそれに伴う労働力不足は明らかで、一人あたりの生産性向上が大きな課題です。一方で、近年のAIやIoTといった先進技術、自動化技術の進展により、これまで想像し得なかったイノベーションが生まれつつあります。このような技術を建設分野へ導入することで、建設現場の働き方が大きく変化する可能性を秘めています。
建設工事は、測量・計画・設計・施工・検査という幅広い工程を経て進められますが、一つの工程をとっても、さまざまな作業や検討が必要です。例えば「施工」では、契約から図面の確認、許可申請、施工計画・方法の立案に始まり、資材発注や材料搬入・管理、日々の施工進捗や品質管理と続き、検査を経て初めて完成します。
また、ICT(情報通信技術)分野は、サーバーなどのハードウェア、システムといったソフトウェア、インターネットなどの通信ネットワーク技術だけでなく、ビッグデータやソーシャルメディアなどのサービスやビジネス、コミュニケーションもその範囲に含まれます。
国では、i-ConstructionやBIM/CIMといった大きな枠組みで、建設分野へのICT導入検討を進めています。しかし、地方自治体や民間企業では、建設分野×ICT分野のマッチングによる新たなイノベーションの可能性を感じつつも、どのような先進技術を「建設工事」のどの工程に導入すれば、これまでの課題を解決できるのか、具体的な答えを見いだせていないのが現状です。
本プロジェクトでは、建設分野×ICT分野の融合によって、建設現場が抱える課題の解決と生産性の向上、また産業の発展を目的に、建設分野における先進技術の導入可能性検討を行いました。
検討にあたっては、まず複数の建設事業者に日々の建設工事で抱える問題点や課題についてヒアリングを行い、業務改善で用いられる業務分析手法を踏まえ、課題と技術導入へのニーズを整理。複数の担当者が抱えるニーズの大きさと改善による影響を、「工事現場や作業の効率が上がる(生産性向上)」、「熟練技術者のナレッジやノウハウを伝承する(技術の伝承)」、「工事現場の安全性が向上する(安全性向上)」のカテゴリーに分類・整理しました。
また、幅広いICTの技術領域を「アプリケーション」、「データ/データ管理」、「通信」、「デバイス」、「センシング」に区分。ニーズと、それを解決可能なシーズ(要素技術)を洗い出し、メーカーなどにヒアリングして整理しました。VR・AR・MRといった最新の仮想化技術や、3Dプリンターやドローン、ロボットスーツなど、異なる産業分野で活用する技術についても幅広く情報収集を行いました。
これらのニーズとシーズを踏まえ、As-Is(現状)とTo-Be(目指すべき将来像)を可視化。その上で、即時導入可能な技術か否かを判断し、必要となる要素技術を組み合わせた、新たなイノベーションとなる開発技術を複数提案しました。