日本初の警察施設における
バンドリング方式のPFI事業
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日本初の警察施設における
バンドリング方式のPFI事業
徳島東警察署は、署員数約260名、事件・事故の発生件数は県下の約3割を占める県下最大の警察署です。同署の庁舎は、老朽・狭隘化が著しく十分な耐震性も備えていないことから、治安維持や南海トラフ巨大地震等の災害時の懸念がありました。県は近年の災害を取り巻く自然的、社会的な環境の変化等に対応し、防災拠点として必要な耐震性や対津波性のほか、災害応急対策活動スペースの確保、その他庁舎としての環境・省エネなどの基本性能、規模や構成に配慮した施設を整備することにしました。
本プロジェクトは、県の財政負担の縮減並びに民間の資金、経営能力及び技術的能力の活用を図るためPFI法に基づき実施することです。また、効率的かつ効果的に「徳島東警察署庁舎」の設計・建設・維持管理・運営を行う事業スキームの構築を目指していました。この要請に応えるため、当社は、PFI導入可能性調査から関与し、アドバイザリー業務を実施しました。PFI法に基づいた実施方針の公表から民間事業者との契約締結までの諸手続について、関係資料等の作成や、金融、法務、技術等の専門的・技術的支援を行い、徳島東警察署庁舎整備等事業を適正かつ確実に実施することが主な業務内容です。
事業スキーム図(支払方法の2つを組み合わせ、県のVFMを最大化)
当社は、本プロジェクトを行うにあたり、PFI導入可能性調査を実施し、民間事業者の意向調査をアンケートと対面により2回実施し、業務範囲やリスク分担の検討を行いました。また、留置人への給食提供と施設の維持管理を、他の警察庁署も含めて行うバンドリング方式について、最適な対象施設範囲、業務内容を検証しました。具体的には、徳島東警察署(現:徳島中央警察署)の建て替え(新設)における「設計・建設・維持管理・運営」の包括発注に加え、既存施設である徳島県警察本部の維持管理業務、運営業務(売店等)と既存施設である徳島北警察署の運営業務(留置人への給食提供)を加え、バンドリング方式(事業規模の拡大による業務の効率化)により、コスト縮減効果の最大化(民間事業者の参画意欲の喚起)を図りました。一方で、VFM(Value For Money)算出を行い、PFIで実施することの妥当性を確認しました。ここでは、県からの支払を設計・建設が終了した段階で一括で支払う方法(国からの補助金及び起債を活用)と延べ払いで支払う方法の2つを組み合わせて、県のVFMの最大化を図りました。基本計画は、セキュリティレベルの違いに配慮(留置所等)し、動線・平面計画等の検討を行い、また、基本方針として、防災庁舎としての機能や環境性能について検討を行いました。
結果、4グループから提案があり、「四電工グループ」と基本協定を締結する等、円滑な事業推進に向けた支援を実施しました。
バンドリング方式(事業規模の拡大による業務の効率化)イメージ
プロジェクト詳細