Menu

国際回廊の整備に向けた基礎情報収集・確認調査
実績

物流のボトルネックを調査し
国際回廊整備を後押し

国際回廊の整備に向けた
基礎情報収集・確認調査

# 官公庁のお客様 # 海外 # 交通基盤 # 港湾・空港 # 道路・交通計画 # アフリカ

国際回廊整備に向けた
物流のボトルネックを調査

アフリカ中西部に位置する西アフリカ経済通貨同盟(UEMOA、本部:ブルキナファソ)を中心とする8カ国(マリ、ブルキナファソ、ニジェール、セネガル、コートジボワール、トーゴ、ベナン、ガーナ)では、同一地域でありながら大きな経済格差が生じています。沿岸国で国際貿易の拠点となる大きな港湾を持つ3ヵ国(ガーナ、コートジボワール、セネガル)では、一人当たりのGDPが1,000ドルを超える水準ですが(2012年調査時点)、その他の国では半分程度に留まります。
アフリカ54ヵ国のうち16ヵ国は内陸国で、外国との貿易を行う上で大きなハンディキャップがあります。内陸への輸送にかかるコストは高く、国際競争力が低いのが実情です。その結果として経済発展が遅れる傾向があり、内陸国の経済発展には、沿岸国との港湾を結ぶ国際回廊の整備が重要です。回廊を通して様々な物資を安定的に安価に運ぶことが可能となります。しかし、国と国をまたぐ国際回廊では、国境でのCIQ(税関、出入国管理、検疫)やトラックの走行に関わる各国の規定等、多くのボトルネックが存在します。
本プロジェクトは国際回廊整備に向けて物流上のボトルネックを明らかにし、また、地域間の物流量がどの程度存在するのかを、現地での大規模な交通実態調査を通して分析したものです。

  • 港湾から離れた内陸部にあるコンテナヤード

国際機関との連携も視野に
8ヵ国に跨る広域的な物流状況を分析

アフリカ中西部における広域的な物流状況を整理したデータはなかったため、調査は物流の動きや沿岸5ヵ国の主要な港湾、インランドデポ周辺の物流施設で、事業者や施設管理者へアンケートやヒアリングを実施し、物流上のボトルネックを丁寧に整理・分析しました。その結果、荷主側から見たコストの問題、運送事業者から見た道路インフラの整備状況、公安側から見た過積載トラックに対する監視体制、港湾管理者から見た利用者獲得に向けたセールス、また隣接する国と国との関係性や物流に関わる協定などが複雑に絡み合っている構図が見えてきました。
合わせて検討をおこなった物流需要の分析では、地域間の物流量を将来にわたって予測することで、どの国際回廊の整備の優先度が高いかを、現状の道路インフラの整備状況と重ねあわせることで定量的に評価することが可能となりました。
これら調査の結果は世界銀行などの国際機関へセミナー等を通じて情報共有され、この地域の国際回廊を整備する上での有効なデータとして活用されることが期待されています。

  • 大規模な物流実態調査の実施

プロジェクト詳細

    業務名: 中西部アフリカ内陸国及び周辺主要国際港湾所在国を結ぶ国際回廊の交通における基礎情報収集・確認調査
    発注者名:独立行政法人 国際協力機構(JICA)