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パナマ運河は北米大陸と南米大陸を陸続きにしているパナマ地峡を横切り、延長80㎞にわたり太平洋と大西洋を結ぶ海上交通の要衝となる運河です。本運河は建設時より米国管理下にありましたが、1977年の「新パナマ運河条約」の締結により、1999年12月31日正午にパナマ共和国へ完全返還され、現在に至っています。この返還にあたり、第二運河(海面式)の建設や現運河の大規模改修等の可能性を調査するため、パナマ、米国に日本を加えた3カ国合同委員会が設置されました。
この合同委員会からの2つのコンポーネント調査(工学的検討と経済分析)が日本側の分担となり、JICA事業として発注され、当社はこの2つのコンポーネント調査を単独、JVで受注しました。本調査目的は多岐に渡りますが、当時運河を通過できる最大6万5000tの船を越える大きさのタンカーを通せるようにしたいという先方国の要望に応えるため、運河拡張や新運河建設等に向け、19名からなる調査団を編成し約3年間に渡る調査を実施しました。また調査委員会により選定された代替案についての経済分析や利用者への影響調査を共同企業体で行いました。
運河返還後、パナマ共和国に対する経済効果は大きく、世界の海運界への影響は計り知れないものとなりました。2014年には開通100周年を迎えたパナマ運河は、現在も世界の重要な航海ルートとして毎日多くの船舶が行き来しています。
場所:パナマ共和国
業務期間:1991年~1993年
60周年まであと380日(2022年1月14日公開)
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