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令和4年度「大和平野中央田園都市構想推進のための事業」において、潜在的交通事故リスクのアセスメントに関する実証実験を実施
実績

潜在的事故リスク箇所を見える化!未然の事故を防ぐ!

令和4年度「大和平野中央田園都市構想推進のための事業」において、
潜在的交通事故リスクのアセスメントに関する実証実験を実施

# 官公庁のお客様 # 国内 # 交通基盤 # 道路・交通計画

潜在的事故リスク箇所を見える化する

奈良県では、大和平野中央地域に位置する磯城郡3町(川西町、三宅町、田原本町)において、地域の発展、ひいては県勢の発展に資する新たなまちづくりが推進されています。

奈良県の令和4年度「大和平野中央田園都市構想推進のための事業」※1において、当社は三井住友海上火災保険株式会社、MS&ADインターリスク総研株式会社と「大和平野中央田園都市構想 安全・安心まちづくりコンソーシアム」を締結し、田原本町において潜在的交通事故リスクのアセスメントに関する実証実験を実施しました。

従来の交通事故対策は、過去の事故発生箇所から対策すべき箇所を選定し、再発防止策を講じるか、もしくは主に地域住民の要望などから調査されたヒヤリハット事象(ヒヤリと感じる箇所)を予防するか、大きくはその2つに分類されます。

本実証実験では、新たな交通事故対策として顕在化している事故発生箇所に加え、AI解析による客観的な評価を行い、事故の潜在的事故リスク箇所を見える化しました。そのうえで効果的な予防対策を検討し、重大事故を未然に防ぐ安全・安心なまちづくりを目指す実証実験を提案し、採択されました。


※1大和平野中央田園都市構想推進のための事業について/奈良県公式ホームページ (https://www.pref.nara.jp/61659.htm)

  • あらたな交通事故対策のイメージ

これまでの知見を生かした解決策の提供

本実証実験では、MS&ADグループが有するドライブレコーダーデータや道路構造、人流データなどからAIで定量的に評価・分析を行う「事故発生リスクAIアセスメント※2」の評価結果を可視化し、これまでの事故対策業務の経験を生かし、潜在的事故高リスク箇所の抽出と、事故リスク因子の特定、具体的な対策メニューの検討を行いました。

「事故発生リスクAIアセスメント」により、高事故リスク箇所として田原本町内に275交差点、736区間を抽出しました。町内全体の事故リスク値は低いものの、高事故リスク箇所の約4割が町道となっており、人口密度の高いエリアに集積していることが判明、高事故リスク箇所のうち国道・主要地方道を除く県道・町道で、過去3年間の事故実績がない箇所を潜在的高事故リスク箇所(79交差点、132区間)として抽出しました。

潜在的高事故リスク箇所のうち、6箇所について道路技術者、交通技術者が現地調査を行い、事故リスク因子の特定を行い、町が管理する2箇所については具体的な対策メニューを検討しました。

また、安全・安心コンソーシアム、田原本町(構想担当部局および道路管理部局)、県(構想担当部局および道路管理部局)の三者において、検証結果の共有と道路施策への反映可否などについて意見交換会を実施しました。

当社とMS&ADインターリスク総研は、相互に連携して新ソリューションにおける協業・新技術の共同開発を目的とした業務提携を2023年3月に締結し、交通事故リスクの低減を図るソリューション開発を進めています。SDGsの目標でもある交通安全に対して、事故発生リスクAIアセスメントを実施し、通学路の見直しなどの解決策を提供します。


※2事故発生リスクAIアセスメント:過去の事故発生個所への対策に加え、将来、事故が発生する可能性がある潜在的な交通事故発生リスクを可視化することで交通事故の未然防止を行うサービス。実施の交通事故発生個所に加え、道路構造、人流、急加減速などドライブレコーダーのイベントデータなど事故と相関関係が高い要因のデータを組み合わせる。これらビッグデータをAIにより独自のリスク評価・分析モデルを使用して交通事故発生リスクを評価・可視化する。(MS&ADインターリスク総研 特許出願中)。





※2023年8月時点の情報です

  • 奈良県磯城郡田原本町の事故リスクマップ

プロジェクト詳細

    業務名 :「大和平野中央田園都市構想推進のための事業」潜在的事故リスクのAIアセスメントとリスク低減対策の検討
    発注者名:奈良県 大和平野中央構想推進室

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