次世代高圧ガス容器「CubiTan®」で100年変わらない高圧ガス業界に革命を
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次世代高圧ガス容器「CubiTan®」で100年変わらない高圧ガス業界に革命を
家庭で使われるガスは、パイプラインで供給される「都市ガス」と、ボンベに詰めたガスを配送する「プロパンガス」に大別されます。都市ガスは利便性に優れる一方、パイプラインの整備に多大なコストがかかるため、都市部以外ではプロパンガスが広く使用されています。
都市ガスの主成分であるメタンは、プロパンより燃焼時のCO₂排出量が少ないクリーンなエネルギーですが、ボンベに詰めるための液化には-162℃までの冷却が必要であり、容易に液化できるプロパンが主流となってきました。また、メタンはバイオマスからも生成できるため、クリーンなバイオメタンをボンベに詰めて使用できれば、脱炭素社会構築の貢献にも貢献します。
そこで当社が注目したのが、株式会社Atomisが開発するガス容器「CubiTan®」です。これは、ノーベル賞級の発見と称される多孔性配位高分子(PCP/MOF)という革新的な素材を用い、室温下での圧縮が難しかったメタンをナノレベルでコントロールできるガス容器です。これにより、従来の重くかさばるボンベと比較し、同量のガスを貯蔵する場合でも約90%の小型化と約75%の軽量化を可能にします。また、容器にはGPSやガスメータといったIoTデバイスが搭載され、ガスの利用状況や容器の位置情報などを遠隔で監視・管理できます。当社は株式会社Atomisと業務提携契約を締結し、インドネシアおよびマレーシアにおいて、「配送の最適化・省資源化」や「残容量把握による利用者の利便性向上」などを通じたパイプラインによらないスマートガスネットワークの構築を目指しています。
次世代高圧ガス容器“CubiTan®”
既存のガスボンベとCubiTan®の比較
多孔性配位高分子(PCP/MOF)のサンプル
世界第4位(2023年時点)の人口を誇るインドネシアは、天然ガス(主成分:メタン)の世界有数の産出国ですが、パイプラインによる都市ガス供給は一部の都市に限られ、多くの地域では日本と同様にボンベでプロパンガスを供給するのが一般的です。昨今のエネルギー情勢から同国政府は、自国エネルギーの利用促進を打ち出しているものの、大小約18,000もの島々からなる同国ではパイプラインの整備は難しく、主に海外から輸入したプロパンをボンベに詰めて使用しているのが現状です。また、世界最大の生産量を誇るパーム油の搾油工程で生じる廃液からバイオメタンを生成できますが、貯蔵や輸送のインフラが不備であるため、有効活用しきれずに大気放出せざるを得ない状況もあります。
そこで、インドネシアの豊富なメタンを「CubiTan®」に詰めて有効活用できれば、エネルギー分野のみならず、環境分野が抱える課題の解決にもつながるのではないかと、考えています。さらに、エネルギーの地産地消に加え、郊外で生産したメタンをCubiTan®に詰めて都市部に販売するといった新たなビジネス展開も期待でき、地域間のインフラや所得格差の是正への貢献も期待できます。
現在は、インドネシアの政府関係機関と共同で、「CubiTan®」の普及に向けた実証事業を行っています。
インドネシア国立研究革新庁との実証事業の開始記念式典
G20イベントにてスマートガスネットワーク構想を発表
パーム油の搾油工程で生じる廃液由来のバイオメタンを貯蔵する設備
プロジェクト詳細
業務名 :スマートガスネットワーク構築プロジェクト