1973年に開館した東京都港区立麻布図書館は、建物の老朽化に加え、近年の激甚化する災害とともに見直された建物の安全基準に対応できなくなったことから、建て替えの検討を行いました。
当社は、建替えの計画を行った港区の想いをくみ取ったうえで、利用される皆さまに愛される図書館を目指して設計を行いました。
新しい麻布図書館には、図書を効率的で利用しやすく配置するなど、図書館としての基本機能を持たせることはもちろん、環境に優しく省エネルギーで効率の高い施設となることが求められていました。そこで、各階をつなぐ階段を吹抜けとし、各階で暖められた空気が、この階段を通って屋外に排出されることで、夏場の空調負荷の低減や春、秋の中間期の換気効率を向上させるシステムを導入しました。
また、南面に面する壁面にはデザインと機能性を考慮し、当該地の夏至と冬至の太陽高度を調査することで入射角を考慮した木製のルーバーを設置し、強い夏場の太陽光を抑制するように設計しました。
エントランスの壁一面にはアート作品が飾られるなど、様々な工夫を凝らした芸術性の高い施設となっています。お近くにお越しの際は、ぜひお立ち寄りください。

場所：東京都港区

業務期間：2012年～2014年

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60周年まであと83日（2022年11月7日公開）

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