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60周年カウントダウン ~融雪型火山泥流から地域住民を守る~ 「樽前山火山砂防事業」

~融雪型火山泥流から地域住民を守る~
「樽前山火山砂防事業」

北海道苫小牧市の北西部に位置する樽前山は、60~70年周期で噴火活動が発生する活火山です。苫小牧市街地付近に位置し、付近には国道36号やJR室蘭本線、道央自動車道といった交通の大動脈が分布しているため、ひとたび噴火すると地域住民に甚大な被害をもたらします。当社では、火山噴火の被害を少しでも抑えるために、火山砂防施設の配置計画、施設設計を行っています。


火山砂防計画は、1739年に起こった樽前山のマグマ噴火と同規模の総噴出量1億㎥の噴火現象を計画対象としています。下流域の保全対象施設は、火砕流、噴石の熱で雪が溶けて発生する融雪型火山泥流の規模が極めて大きく、砂防計画上の課題となります。そのため、この泥流を捕捉するための大規模な砂防施設の配置計画を立案しました。周辺地盤は軟弱な沖積層が厚く分布し、コンクリート構造での計画では所定の安定を確保できないため、鋼製セル型、鋼製ダブルウォール型の砂防施設と打ち込み鋼矢板の基礎工の採用によって安全性を確保しました。


災害自体を防ぐことは難しいですが、過去の現象から学ぶことで大きな被害を防ぐことは可能です。今後も地域の皆さまが安全で安心な生活を送れるよう、私たちは自然と向き合い続けます。



場所:北海道 苫小牧市

業務期間:2001年~継続中



60周年まであと55日(2022年12月6日公開)

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