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60周年カウントダウン ~5層の立体交差構造~ 「美女木ジャンクション」

~5層の立体交差構造~
「美女木ジャンクション」

ラジオの交通情報などでよく耳にする美女木ジャンクションは、埼玉県戸田市美女木4丁目にある東京外環自動車道、首都高速5号池袋線、首都高速埼玉大宮線を接続するジャンクションです。ここは、住宅地の中にあるという用地上の制約から、首都高としては唯一高速道路をつなぐランプウェイに信号機(大径LED)が設置されている、非常にコンパクトな平面交差のジャンクションとなります。

都心の大動脈である首都高と東京外環自動車道がクロス(十字型鋼床版桁採用)しており、一般道路部分も合わせると、地下1階、地上4階の5層一体構造となっています。当社は、美女木ジャンクションの構造検討、施工検討、そして詳細設計を行いました。
基本構造は国道(新大宮バイパス)の街路計画や施工時の交通切り回しなどを考慮しながら設計し、橋脚構造は街路の制約からRCラーメン橋脚を設置しました。

橋脚から基礎までを一体とした高精度の解析を行い、連続地中壁部の応力分布、変位状態を把握しました。設計においては、この解析結果をもとにしたモデルによる骨組解析を行いました。また、柱、連続地中壁部の1/5部分模型による載荷実験を行って安全性を確認、設計に反映しました。特殊な構造の業務であったため制約も多く、何度も繰り返し設計・施工の検討を行いました。

1998年5月18日、首都高速埼玉大宮線が開通し、完全運用開始となりました。
普段、車に乗っているとあっという間に通り過ぎてしまうジャンクションですが、そのビジュアルに2つとして同じものはありません。計算されつくしたジャンクションの構造の美しさにも注目してみてください。



場所:埼玉県戸田市美女木4丁目

業務期間:1987年~1988年



60周年まであと23日(2023年1月6日公開)

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