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プレイバック60周年 ~新幹線を守るスプリンクラー~ 「散水消雪設備」

~新幹線を守るスプリンクラー~
「散水消雪設備」

日本が誇る高速鉄道「新幹線」は、日本の東西南北を結ぶ重要な交通機関です。その中でも上越新幹線、東北新幹線および北陸新幹線は豪雪地帯を通っていますが、降雪による運行休止が少ないことで有名です。雪国で安全走行を行うために、どのような工夫がなされているかご存じでしょうか?
何百人もの人を乗せて走る新幹線は、少しの積雪であれば運行休止となることはありません。しかし新幹線には、高速で移動するがゆえに起こるデリケートな雪の悩みがあります。高速で走る新幹線が雪の上を通過すると、積もった雪が舞いあがり、車体に付着して様々な弊害が発生します。この雪の付着に伴う弊害を防ぐための対策が、スプリンクラーで温水を撒くことで雪を溶かす「散水消雪方式」です。当社では、国内の複数の箇所において、この散水消雪設備の設計を行いました。
スプリンクラーから温水を撒くためには、温水を作って、送る必要があります。また、撒いた水は回収して、循環的に水を使う仕組みとなっています。
なお、この散水消雪という消雪方式は世界的にも類のない方式だそうで、その理由として加熱機、ポンプ、スプリンクラーや弁などの製作とメンテナンスに高い技術を要するためだと考えられます。
雪が降る日の新幹線の安全走行は、このような、座席の下の力持ちによって支えられています。新幹線でスキーやスノボ、旅行などに出かける際には、ホームの端から線路を観察してみてください。安全走行を守るスプリンクラーを発見できるかもしれません。



場所:東北新幹線 盛岡以北区間

業務期間:2006年度

場所:北陸新幹線 金沢~敦賀間

業務期間:2018年~2019年



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