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プレイバック60周年 ~迅速な避難警報により、人々の命を守る~ 「トンガ王国における全国早期警報システムの導入」

~迅速な避難警報により、人々の命を守る~
「トンガ王国における全国早期警報システムの導入」

南太平洋の地震多発地帯であるトンガ海峡に近いトンガ王国(以下トンガ)は、地震や津波、サイクロンの被害に長年悩まされてきました。大小176の島々から構成される島嶼国のため、住民が島々に分散しており、迅速な災害予報伝達が困難な状況で、世界で最も災害に脆弱な国家の一つと言われてきました。当社は、トンガに住む全ての人々を救うための全国早期警報システムの導入、そして防災通信能力の強化に関わる支援を行いました。トンガの防災分野の現状として、災害情報伝達に時間を要すること、既存サイレンの数量不足や動作不良、災害情報を配信するためのラジオ放送局設備の老朽化、住民の意識啓発など多くの課題を抱えていました。これらの課題から、当社は大きく3つの支援を行いました。

トンガの防災分野の現状として、災害情報伝達に時間を要すること、既存サイレンの数量不足や動作不良、災害情報を配信するためのラジオ放送局設備の老朽化、住民の意識啓発など多くの課題を抱えていました。これらの課題から、当社は大きく3つの支援を行いました。


①緊急無線システムの構築:災害時や平時に防災関連機関相互間で通信
②早期音響警報システムの設置:津波ハザードエリアの住民に対し、早期警報を伝達し避難を促す(スピーカーサイレンや室内用受信機)
③中波ラジオ放送システム:トンガ全域をカバーする唯一の放送局の局舎更新(屋上は避難所となっている)と放送システムの更新


当社はこれらの設備を効果的に活用するためのトレーニングや避難訓練などのソフト支援も実施しました。
2022年9月の完成後まもなく、トンガを地震が襲いましたが、早期警報システムが作動し住民は避難所に無事逃げることができました。これまで“避難”する意識が人それぞれ異なっていたトンガの人々ですが、上記のような設備とソフト両面の支援による成果として、住民たちは自らの意思で命を守るための行動をしてくれたことを大変嬉しく思っています。いまだ防災設備の整っていない国が数多く存在します。そういった国の住民を守るために、私たちは今後も支援し続けます。

場所:トンガ王国

業務期間:2018年~2022年


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