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2022年09月30日

鳴子ダムにおいて、UAV(ドローン)の自律飛行によりダム堤体表面の点検画像を空撮しました
~3回目となる今年度は、関係者による見学会を実施~

DamLook_logo.png

2022年9月28日(水)、八千代エンジニヤリング株式会社(本店:東京都台東区、代表取締役社長執行役員:高橋 努)は、国土交通省東北地方整備局鳴子ダム管理所発注の令和4年度鳴子ダム堤体変位解析等業務において、弊社サービス「DamLook」を活用したダム堤体表面の点検画像の空撮を実施しました。「DamLook」は、UAV(ドローン)の自律飛行による空撮を行い、空撮データにAI深層学習を行うことで、堤体劣化を抽出するものです。

鳴子ダムにおいてDamLookによるダム堤体表面の点検は3回目(1回目:平成30年度,2回目:令和元年度)となります。そこで本年度は東北地方整備局職員や行政関係者等計22名を対象として、UAV自律飛行による空撮状況の見学会を実施しました。

今後、空撮画像は画像認識などにより堤体全体のポップアウト抽出および経年変化の診断に活用していく予定です。

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※ポップアウト
コンクリートの中にある骨材に侵入した水分が凍結する際に膨張し、コンクリート表面に浮き・剥離が生じた現象のこと




・実施の背景・

ダムの堤体に対しては、日常における点検のほか、3年ごとの定期検査、長期的にダムの安全性や機能を保持する観点から竣工後30年経過を目処に実施される総合点検により、ダムの健全性を評価することが定められています。
竣工から約60年以上経過した鳴子ダム(1958年竣工)においては、寒冷地のダムということでポップアウトが発生しており、堤体の安全性には問題ないですが、経年の継続監視が必要となっています。
これまで点検技術者が双眼鏡でポップアウトを確認し、スケッチにより記録を行っていましたが、点検技術者の力量差による評価のばらつきや見落としなど、点検精度や再現性の課題がありました。そのため、ダム堤体近接の非GPS環境下におけるドローン自律航行技術とAIによる劣化情報自動検出技術を用いて、ダム堤体全体のポップアウトの損傷状況や傾向を客観的・定量に把握するデジタル点検により調査の高度化、効率化を図っています。

・弊社サービス「DamLook」について・

山間狭隘部にあるダムでは衛星測位精度を確保できないため、UAVの自己位置推定技術にトータルステーションを活用し、高精度な自律航行を可能にしました。これによりダム堤体表面を等距離正対にて全体を高解像度で均質に空撮することで、AI画像認識に有用な画像データが取得可能です。
また撮影した膨大な画像データからディープラーニングを活用した画像認識により劣化情報を自動検出します。撮影画像の一部に対して劣化領域を人手でマーキングさせすることで劣化検出AIが人の劣化検出能力を学習し、堤体全体を自動で劣化検出することが可能となり、堤体調査の省力化が実現します。検出結果は写真測量技術と組み合わせることで位置と大きさを算定でき、また堤体の領域ごとの劣化を定量評価することで健全度評価の基礎資料となります。
さらに複数年にわたり継続調査することで経年比較も可能となります。

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詳細はこちら

https://www.yachiyo-eng.co.jp/government/pickup/DamLook/index.html


・実施概要・
日   時 :   2022(令和4)年9月28日(水) 11:00~12:00
場   所 :   国土交通省 東北地方整備局 鳴子ダム(宮城県大崎市鳴子温泉字岩渕2-8)
対   象 :   東北地方整備局職員、行政関係者(参加人数計22人)
協   力 :   空撮サービス株式会社(ドローン操縦)