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2022年11月29日
八千代エンジニヤリング株式会社(本店:東京都台東区、代表取締役社長執行役員:高橋 努)は、琉球大学(沖縄県中頭郡) 工学部 工学科社会基盤デザインコース 神谷 大介准教授とキャンパスMaaS※の共同研究を実施しており、2022年12月5日(月)~16日(金)までの平日10日間、琉球大学および琉球大学周辺をフィールドとしたキャンパスMaaSの手法を確立すべく、実証実験を実施します。
※キャンパスMaaS:マイカーを所有しなくても充実したキャンパスライフが実現できるモビリティサービスのこと
図1:本実証実験にて設定している移動手段の全体像
■実施の背景
沖縄本島の陸上公共交通機関はモノレールとバスなどに限られるためマイカー依存率が高く、顕著な渋滞が引き起こされています。このような状況の改善を目的として沖縄県では「TDM施策推進アクションプログラム(令和3年改訂版)」を推進しています。そこでは、交通渋滞に関する課題を抱える5つの「TDM重点エリア」を設定し、3つの大学(琉球大・沖縄国際大学・沖縄キリスト教大学)や2つの小中学校(琉大附属・真栄原カトリック)、2つの高校(中部商業・真栄原カトリック)、2つの国立病院(琉大病院・沖縄病院)が立地するエリアを「キャンパスエリア(宜野湾市周辺)」と定めています。この地域では通学・通勤目的の自家用車利用が渋滞の主な要因となっています。
図2:沖縄県の交通状況
出展:平成27年度沖縄地方渋滞対策推進協議会(沖縄総合事務局)
琉球大学では、通勤・通学の半数以上がマイカーを利用しています。マイカー通勤・通学は大学への交通集中による渋滞や学内駐車場での接触事故を誘発しているほか、排気ガスなどの環境面でも懸念が生じています。また、琉球大学の駐車場の利用においては許可制や登録制となっていますが、料金は無料で開放しており、日中の駐車率が90%を超えています。登録制にしているもののコロナ禍でのハイブリット授業等の影響で未許可車両の入構が6割を超えることもあります。
その一方、マイカーの代替えとなる公共交通は、乗り換えの不便さや運行頻度、料金の高さなどサービス面で限界があり、マイカーから公共交通への転換が進まないことが課題となっています。
図3:キャンパスエリア周辺の渋滞の要因
出典:TDM施策推進アクションプログラム(令和3年改訂版)
■本実証実験の詳細
本実証実験では、キャンパスMaaSおよび事業化の実現可能性を計るため、以下の検証を行います。
1 キャンパスMaaSの仕組みの検証(図1)
ブロックチェーンを利用したMaaSの予約システムの導入検証を行います。本システムは非接触型ICカード乗車券OKICA と連動しており、マイカー以外の他交通形態で大学に通勤や通学をした場合にインセンティブ(OKICAポイント)が付与されますが、この仕組みが正しく機能するかを技術的な面から検証します。
大学周辺の最寄り駅(ゆいレールのてだこ浦西駅)やバス停からのラストワンマイルの移動手段としてのシェアリングモビリティの他、相乗りや路線バスなどを想定し、キャンパスMaaSがマイカー利用の抑制やバス利用促進につながるかを検証します。
2 TRAVICを活用した未許可車両の読み取り検証
当社のサービスであるAI交通量調査「TRAVIC」を使用し、マイカー利用の適正化に向けて、未許可車両の検知(駐車場不正利用のモニタリング)の実験を実施します。
「TRAVIC」の詳細はこちら www.yachiyo-eng.co.jp/business/solution/TRAVIC/
<実施詳細>
対象者 : 琉球大学の教職員や学生20名程度
実施期間: 2022年12月5日(月)~16日(金)の平日の10日間
※12月7日は休校日のため除く
■キャンパスMaaSを持続可能にするためのエコノミーモデル
当社は、キャンパスMaaSを持続可能な取り組みにする必要があると考えており、そのために必要となるのがエコノミーモデルです。
大学の無料駐車場を有料化し、その原資をインセンティブやキャンパス交通システムに活用することで、キャンパスMaaSを持続可能なシステムにすることができると考えています 。
図4:キャンパスMaaSが目指すエコノミーモデル
■本実証実験の取材に関して
実施期間中に、本実証実験の取材をご希望のメディア関係者は、以下の問い合わせ先にご連絡をお願いします。
取材希望はこちらまで
TEL : 03-5822-2825 (お急ぎの場合はこちら070-2480-0845)
M A I L: yec-public-relations@yachiyo-eng.co.jp 担当:遊佐